ヤングセミナー
【ご報告】人間塾・2014年度小豆島遍路研修・第三日目
2014年5月7日
人間塾 第3期生 小平 寧々
お遍路体験研修も折り返しを迎えた3日目の本日は、山を2つも越える険しい行程に加え、あいにくの雨よって道はぬかるんでおり、不安と前日までの足の痛さを抱えての歩みとなりました。しかし、そのような厳しい状況の分だけ励ましの声掛けや歌声は増し、終始元気な声が響く明るい雰囲気で歩くことができました。本日のお遍路では、一人で黙々と歩くお遍路の実りはもちろんのこと、他者とともに歩むお遍路の実りも得ることができたように思います。
そのような中で非常に印象的だったのが、碁石山での体験です。雨の中、お互いに歌で励まし合いながら山道を登り、全員で岩屋の本堂にてお経を唱えたとき、はじめて、これまで何十回と唱えてきたお経が全員で唱えられていたということに気づかされました。鐘の音とそこに集う全員の声が本堂を包み、全員で護摩の火を囲ったとき、根底から頭が下がるような大きな力に触れた気がします。またご住職さんの「与えられた環境の中で感謝してつとめる」という言葉は、自己を見つめ直し、悩みながらも今を必死に過ごす私たちにとって恵みの言葉となりました。
「自分探し」をテーマに3日間歩んで参りましたが、自己の見つめ方は本当に多種多様です。じっくり自らと対話することと同じくらい、人との関わりの中における自己の発見が豊かであることに驚き、同じ時に同じ道を歩む仲間の縁の深さを改めて知り、大切にしたいという気持ちが芽生えました。明日の最終日も、ここに集う全員で一心に精進する歩みを続けたいと思います。