ヤングセミナー

【レポート】人間塾2024年度事前オリエンテーション第一日目

2024年4月16日

2024年4月6日は、新たに入塾した13期生の為の事前オリエンテーションの第一日目でした。人間塾とは一体どんなことを議論する場なのだろう、どんなメンバーが集っているのだろうと、13期生たちはドキドキしながら集まってきたと思われます。しかし、それは杞憂でした。時間が経つうちに、在塾生の12期生たちと笑顔で言葉を交わしたり、お昼のお弁当を一緒に食べたりするうちに、雰囲気が柔らかくなっていきました。

今回のレポーターは第12期生の佐々木果音です
是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾第12期生 佐々木果音

去る4月6日、1日目の事前オリエンテーションが行われました。今年度より新たに入塾する5名の13期生は緊張した面持ちで、お手伝いに来た6名の12期生は先輩塾生として新たな気持ちで臨みました。

2024年度事前オリエンテーション:耳を傾ける塾生

耳を傾ける塾生

午前中のセッションでは仲野塾長より、「答えが簡単に見つからない問い」に向き合い続けることについてお話がありました。人間とは常に問われている存在であり、自ら問いを投げかけて思考し、行動に移してゆくことが求められます。答えが簡単に得られないのだとしても、それでも考え続け、問い続ける必要があるのです。

人工知能(AI)の開発が目覚ましく、日常に大きな変化がもたらされつつある現代において、膨大な量の情報を処理して「模範解」を導くことを得意とするAIには、私たちはかないません。むしろ、そのような超高速な情報処理の結果もたらされる模範解を超えたものが求められています。それは体験をもとにして生み出される、「自分の言葉」による語りであり、一朝一夕に得ることはできません。「自分の言葉」は現状に甘んじるばかりでは生み出されず、問いに向き合い続け、時に悩み苦しみ、壁にぶつかりながらも立ちあがろうとする過程において生まれます。「自分の言葉」を得ることで、私たちは他者を説得し、他者とつながり、他者と同じ方向を向いて社会をよりよくしてゆくことができるのだと思います。

次に、12期生は人間塾で1年間を過ごしての自身の変化について話しました。私は同期である12期生の言葉の中に、彼ら彼女らが問い続け、悩み苦しんできた痕跡を感じ、共に支え合って壁を乗り越えてきた過程を思い出しました。12期生の自分の言葉による語りはそれぞれの体験によって生み出されており、後輩塾生の心にも響くものがあったようです。

午後のセッションでは、塾長は言語化についてお話をしてくださいました。言語化という語は、ここでは自分の言葉を持ち、それで語ることを意味します。私たちは自分の専門分野のみに勤しむだけでなく、専門外の領域においても様々なことを吸収して、問題点を把握してゆく必要があります。日本社会、国際社会の情報や現状を自分がやっていること、やろうとしていることと結びつけて考えるのです。様々な分野の学問に開かれている大学、その大学で異なる分野を専攻する塾生が集う人間塾という環境を得た私たち塾生は、視座を高く維持し、自身の専門分野と他の様々な事象とをつなげて思考し、自分の言葉で語る言語化に努力してゆかなくてはならないと強く思います。

2024年度事前オリエンテーション:分かち合い

分かち合い

最後には1日目のオリエンテーションを終えての分かち合いがあり、塾生1人1人が学びを通して感じたこと、考えたことなどを語りました。共に支え合い、学びを共にしてゆく13期生を迎えて、どのように学びあってゆけるのか、そしてどのようなことを聞くことができるのか、いろいろと思い巡らしました。今年度のこれからの学びが一段と楽しみになりました。



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