ヤングセミナー

【レポート】人間塾2025年度第14回ヤングセミナー

2025年10月24日

2025年10月16日、第14回目となるヤングセミナーを開催しました。今回は、リーダーの心得を話しました。久しぶりにノブレス・オブリージュについて語りましたが、この言葉を初めて聞く塾生もおり、新鮮な気持ちになったと思います。

今回のレポーターは、今年度自ら名乗り出てリーダーとなった第12期生の伊藤壮司です。是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾第12期生 伊藤壮司
(千葉大学4年)

去る10月16日、第14回ヤングセミナーが開催されました。10月4日に人間塾のメイン行事の一つであるシンポジウムが無事幕を閉じ、各々の役割を果たした塾生達は満足気で、心穏やかな様子でした。シンポジウムを終えた塾生たちを労う仲野塾長のお言葉で今回のセミナーは始まりました。

まず、塾長は法人や会社といった組織の構成について、人間塾を例にお話をしてくださいました。一般財団法人である人間塾では、役員として理事、監事、並びに評議員を設置しています。人間塾での毎年の活動は、その事業内容や必要経費も含めて役員による協議のもと決定されており、活動終了後にはその成果を役員全員に報告します。この協議・報告の場が、理事会や評議員会といった会議です。

人間塾2025年度ヤングセミナー:真剣に聞く塾生

真剣に聞く塾生

この体制は会社や他の法人組織でも共通しており、役員会は組織の運営において非常に重要な役割を果たします。一つの組織にも様々な思考や価値観を持った役員が存在するため、組織がより良い方向へ向かっていくためには役員同士の関わり、言い換えると人と人のつながりが重要になります。塾長はこのつながりが形成されるためには、「面と向かって話し合うこと」が大切であるとおっしゃいました。

これに加えて、組織運営に必要となってくるものがリーダーシップです。自分の思い通りに組織を運営するのではなく、全体をとりまとめて、関係するすべてのステークホルダーが共に成長していくように方向付けをするのがリーダーの役割です。この精神は、組織運営のみならず、混沌を極めていくこれからの社会を生きていく上でもとても大切なものとなります。

仲野塾長は、塾生全員がリーダーシップの精神を持たなければならないと前置きした上で、「ノブレス・オブリージュ」の精神を持たなければリーダーになることはできない、とおっしゃいました。ノブレス・オブリージュは、直訳すると「高貴なる者は義務を負う」という意味です。すなわち、私達一人一人は豊かな心を持ったノブレス(高貴なる者)であり、そのような者として私達は「先陣を切って、世のため人のために行動していく」という義務を果たさなければならないという意味です。そうして初めて、私達はリーダーシップを発揮することができるのです。

人間塾2025年度ヤングセミナー:栗のいただきもの

栗のいただきもの

私はこのお話を聞いて、これまでの自身のあり方を振り返りました。今年度、私はリーダーとして塾生を取りまとめる役割を担わせていただいております。リーダーになるためには、様々な選択肢の中から最善だと思うものを選ぶ決断力や、困難に立ち向かっていく忍耐力といった様々な能力が必要です。そして責任感と勇気を持って、まず自分が行動するという心意気で日々を過ごさなければなりません。

今回のセミナーで、仲野塾長はそのような心の持ちようを例えて、「暗闇の中、松明に火を灯して周囲を照らし、道を開いて皆を先導していく姿だ」と表現されました。私も4月に塾長よりリーダーを任されてからの約半年間、松明に火を灯して皆と共に歩みを進めて参りました。その過程では多くの苦悩や困難が伴いましたが、たくさんの人々が私を助けてくれ、支えてくれたことで、私はそれらを乗り越えることができました。そして今もなお、私が持つ松明は煌々と火を灯し続けています。周りの人への感謝の気持ちを胸に、これからもこの灯火で皆を引っ張っていけるよう、ノブレス・オブリージュの精神のもと精進して参ります。



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