ヤングセミナー

【レポート】人間塾2025年度第12回ヤングセミナー

2025年10月4日

2025年9月25日に、第12回目のヤングセミナーを開催いたしました。合宿直後のセミナーでしたので、塾生の発言にも様々な感想や思いが込められていました。

今回のレポーターは第12期生の佐々木果音です。是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾第12期生 佐々木果音
(国際基督教大学大学院)

去る9月25日、第12回ヤングセミナーが開催されました。今回のセミナーでは、9月20日から21日にかけて実施された秋季合宿の振り返りが行われました。わずか2日間という限られた時間ではありましたが、参加した塾生はそれぞれに学びを得ており、その成果を日常の営みに活かそうと努めています。合宿は、塾生が互いの経験を共有しつつ自己の課題を省察する場であり、今回のセミナーはその学びを再確認する時間となりました。

人間塾2025年度ヤングセミナー:合宿の成果を深める

合宿の成果を深める

ここ数ヶ月間、私は思考が停滞し、進路に関しても漠然とした不安を抱えていました。そのため秋季合宿には、頭と心を整理し、自己の在り方を見直すことを目標に臨みました。合宿を通じて実感したのは、悩みや不安は一度に解消できるものではないという現実です。しかし同時に、悩みや不安を抱えながらも、自らの目標や志を見失わずに歩み続ける姿勢を保つことができれば、前進するための視界は確保されるのだと理解しました。今後も悩みが尽きることはないと思いますが、それらを抱えながらも、志を忘れることなく、着実に研鑽を重ねられるよう努めてまいりたいと考えています。

他の塾生の振り返りからも多くの示唆を得ました。ある塾生は「自らに非がない状況で謝罪する」という行為について語っていました。これまでその塾生は、正当性を失うことを恐れて謝罪を避けてきたそうですが、塾長面談を通じて「場を動かすためにあえて謝罪する」という選択肢に気づいたとのことでした。この考えに触れたとき、私はリーダーシップの本質は、自己の正当性や利益を保持することではなく、全体の動きを俯瞰し、未来を見据えて最適な行動を選び取る姿勢にこそあるのだと強く納得しました。塾生同士が互いの気づきを共有することは、自分一人では得られない視点を開く契機となり、今回のセミナーもまさにそのような意義を持つ機会となりました。

人間塾2025年度ヤングセミナー:秋の実りを頂いて

秋の実りを頂いて

さらに、10月4日には人間塾第13回シンポジウムの開催を予定しています。私たち塾生は来場者の方々と共に「今の学びの目的〜答えのない問いに向き合うことから〜」を主題に考察を深めることになります。自らの学びを語るためには、得た知識や経験を単に列挙するのではなく、学びを自分の中に深く落とし込み、熟慮し、他者に伝える努力を重ねなければなりません。今回のセミナーは、その前提として「人間塾での学びを自己の内に留めてはいないか」「積極的に共有し、社会に開いていこうとしているか」を問い直す契機となりました。



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