ヤングセミナー

【レポート】人間塾2025年度第2回ヤングセミナー

2025年5月8日

2025年5月1日に、第2回目のヤングセミナーを開催しました。今回は、5月3日から始まる「江戸三十三観音巡り」を前に、その心得と注意事項を話しました。もちろん、昨年度まで実施していた香川県小豆島でのお遍路研修の話にも言及しました。塾生たちは一体どんな研修になるのだろうと、ワクワクと同時にドキドキしていたと思います。

今回のレポーターは第14期生の岩元美樹です、是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾第14期生 岩元美樹
(津田塾大学 2年)

去る5月1日、第2回ヤングセミナーが開催されました。今回のセミナーでは、観音巡りの研修を実施するにあたり、その心得や注意事項などに関するお話を塾長がされました。塾生の表情から、2日後に迫るお遍路研修に対して期待に胸を膨らませる様子が見られたのが印象的でした。

はじめに、塾長は宗教の多様性についてお話しされました。今回は日本の伝統的宗教である仏教をもとにした「江戸三十三観音巡り」と呼ばれる東京都内三十三ヶ所の寺院のうち二十か所を歩いて巡ります。世界には他にも多くの宗教が存在し、またその宗派も様々です。それぞれが歴史を持っており、それらを知識として知っておくことでこうした宗教に関わる方々と適切な会話ができます。多様性を受け入れてそれらを尊重し、そこからさらに学ばせていただく、ということに繋がるのです。

人間塾2025年度ヤングセミナー:研修に向けて

研修に向けて

仏教やキリスト教、イスラム教など宗教によって教えや発展の仕方は様々ですが、どんな宗教であっても神や仏の存在とその力を信じて大切にすることには変わりありません。宗教が遥か昔から人々の生活の基本となり、世代を超えて語り続けられているという事実は大変興味深いことです。

次に塾長は日常を平穏に過ごせていることへの感謝についてお話しされました。毎日普通に生活できるということは当たり前なことではありません。今の世の中、世界情勢や地政学的に見ても、日本は決して安全といえる状況ではなく、いつこの日常が崩れるかわかりません。そのようなことを考えず、毎日をただ無為に過ごしていることは「のん気」であるということです。人間塾に入り、約1ヶ月が経ちましたが、私は以前よりも「感謝」について考える機会が増えました。毎日ご飯を食べられること、学校に通って勉強ができること、そして人と出会いつながれることも当たり前ではないと強く思うようになり、もっと感謝の気持ちを大切にしなければならないといつも感じています。

最後に「お接待」について学びました。四国には、昔からお遍路をする人に対して道中で飲み物やお菓子などを提供するという「お接待」という風習があります。そしてこれには2つの意味が込められています。1つ目は「ご苦労様、頑張ってください」というお遍路さんに対する労いの意味です。2つ目は、実際に歩いて参拝することのできない人が、お接待をすることによってお遍路さんに対して代わりに自分の想いを託す、というものです。

人間塾2025年度ヤングセミナー:みかんのお接待

みかんのお接待

私はこのお接待の2つの意味を初めて知り、お遍路をする人にとって、こうして多くの人の応援や想いを背負い、最後までつないでいこうとすることは、大きな熱意や活力になるのだろうと想像しました。今回のセミナーでは小豆島でのお遍路研修で長年先達を務めてくださっていた森下様からお接待としてみかんをいただきました。初めてのお接待に心から嬉しく思い、2日後から始まるお遍路研修に対するエネルギーが湧いてきました。

このお遍路研修は私たち14期生にとって最初の合宿となります。こうして「江戸三十三観音巡り」に参加できることへの感謝の気持ちを大切にするとともに、家族や友人の健康を願い、その想いを背負って一歩一歩踏みしめて進みたいと思います。



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