ヤングセミナー

【レポート】人間塾2024年度第4回ヤングセミナー

2024年5月31日

去る2024年5月24日に第4回ヤングセミナーを開催いたしました。5月18日に前理事・勝野元子さんに捧げられた追悼ミサのお話から始まり、次に塾長自身の「出会い」の経験について、塾生たちに分かち合いました。この若い塾生たちにたくさんの素晴らしい出会いがありますよう、心から祈ります

今回のレポーターは第13期生の大海心優です。
是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

第13期生 大海心優
(帝京大学医療技術学部二年)

去る5月24日、第4回ヤングセミナーが行われました。今回は、人間塾の理事を長年務められ、また、人間塾のホームページの運営に御尽力くださった、勝野元子様の追悼ミサのお話からセミナーが始まりました。

追悼ミサには、私たち在塾生のほか、勝野様のご主人様、また生前から関わりがあった方々が参列されました。またミサ終了後、勝野様との思い出や印象に残っている事をお話する「偲ぶ会」も開かれました。参加された方々のお話を聞く中で、勝野様は常に周りの人の事を気遣って下さる心優しい方であったこと、そして多くの人に愛されていらっしゃったことを感じました。

人間塾2024年度ヤングセミナー:追悼ミサで祝福を受ける塾生

追悼ミサで祝福を受ける塾生

私は、この人間塾での入塾面談の際、勝野様に初めてお目にかかりました。当時の私は、緊張しており、強張った表情をしていましたが、勝野様の暖かな笑顔のおかげで和らいだことを今でも覚えています。私自身キリスト教には馴染みがなく、初めてのミサへの参列でしたが、この経験のお陰で、キリスト教の文化や歴史に興味を持ちました。そして、もっとキリスト教の事を学びたいと思いました。このような大切な機会にご一緒させていただく事ができ、とても光栄に思っております。

その後、仲野塾長から「人とのご縁」について、塾長自身の経験を織り交ぜながらお話をいただきました。
一つ目のご縁は、塾長が大学一年生の時に出会ったマザー・テレサのお話でした。マザー・テレサは、インドのカルカッタ(当時)で裕福な子供が通う学校で、校長の職にありました。そんな中彼女は、偶然スラムの地域に足を踏み入れてしまい、自分が今まで見た事のない光景に出合います。道端に瀕死の状態の人が横たわっていることに衝撃を受け、自分に出来ることは無いのかと考えました。長い葛藤の結果、彼女は自分が一生を捧げると決めていた修道会を辞め、スラムに住んでいる人達のために、身を粉にして働く決心をしました。そこで彼女は、孤独のまま亡くなっていく方のために「死を待つ人の家」を作り、衰弱してやがては死を迎える人が、その人らしく最期を迎えられるよう尽くしました。

その後、マザー・テレサが訪日した際(1981年)に、塾長はマザーと出会いました。塾長が通われていた大学にマザーが訪れた際、学生の1人が「恵まれた環境にいる自分たちに、何かお手伝いできることはありますか」と尋ねたところ、彼女は「あなたの周りに、悲しんでいる人、孤独でいる人、悩んでいる人が必ずいるので、その人たちに手を差し伸べなさい」と言い、その小さな行動が、マザーのインドでの活動と、海を越えて繋がると言われたそうです。

人間塾2024年度ヤングセミナー:真剣に聞く

真剣に聞く

私は大学の授業で、沢山の青年海外協力隊の方々のお話を聞きました。この方々は、まだ医療が十分に発達していない地域で、包帯や注射器から始まって薬剤といった医療道具の整理や準備を行い、病院の環境を整える仕事をしておられます。それらのお話を伺って、まだ漠然とした夢ではあるものの、私は、医療環境が十分でない地域に行き、医療現場の環境を整え、現地の医療技術の発展の為に寄与したいと考えています。
医療従事者は人の命を救う仕事だからこそ、今から周りの人が助けを求めていたら、手を差し伸べようと思っています。そして、協力隊の皆さんのお話から、今は大学で精一杯学ぶということが、今の自分にできることであり、やるべき事だと強く感じました。

仲野塾長は、マザー・テレサとの出会いをきっかけにインドへ行きたいと考えるようになったそうです。そのために、まずは英語習得の必要性を感じて、アメリカへ語学留学されたそうです。そこで、塾長は2つ目の大きなご縁に遭遇しました。
それは、アメリカ・セントルイス大学で留学生センターの所長をしていたドクター・キムとの出会いです。ドクター・キムは、以前仲野塾長が在学していた大学(東京都内)の中にある施設を訪れた事があり、そのご縁から仲野塾長に大変親切にして下さったそうです。
キム先生に日々薫陶を受ける中で、〇〇人として人を見るのではなく、「日本人として、アジア人として、最終的には国際人として、この世界をどう見るのか」ということが大切だと教えて下ったそうです。
また、大学で学ぶということは、専門知識だけを身につけることではなく、人間として生き方を根本から見つめ直し、どのような価値観を持って社会に出てくのかを熟考する場でもあります。

このお話から、私は今まで日本人としてしか物事を見ることが出来ていなかったため、日本を中心とした考えや感想しか持てませんでした。

人間塾2024年度ヤングセミナー:頂いたお土産と13期生

頂いたお土産と13期生

このセミナーを通して、これからの生活で、視野を広げて物事を見つめ、日本人としてだけでなく、国際人としても自分の考えを深めようと思いました。

人間塾の塾生としての活動が始まり、約2ヶ月が経ちました。この短い期間で私は沢山の新しい方と出会い、新しいことを学び、人生で一番濃い経験を重ねています。この出会いを大切に、そしてこれから出会う人との出会いも大切にして、ますます精進して参ります。



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