ヤングセミナー

【レポート】人間塾2024年度第2回ヤングセミナー

2024年5月2日

2024年4月25日に第2回目となるヤングセミナーを開催しました。

この日は、5月の連休に実施する小豆島でのお遍路研修について話しました。先輩塾生は昨年度も遍路研修に参加しており、今年の参加で脱落しなければ満願となります。これは88か所の札所のすべてを歩いて回ったということです。四国遍路は全行程が約1500キロありますが、小豆島はその10分の1の約150キロです。しかし、山岳霊場だけあって、アップダウンのきつい、厳しい「遍路みち」です。20歳前後の若い時に、遍路ができる幸せを感じてほしいと願っています。これからの人生もまた上りと下りの連続ですから・・・。

今回のレポーターは第12期生の永井真奈です、是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾 第12期生 永井真奈
(国際基督教大学4年)

去る4月25日、第2回ヤングセミナーが開催されました。少し緊張した表情の13期生も徐々に慣れ、お互いの新年度を気遣いあう言葉が交わされていました。この日も机を丸く並べ、お互いの顔を見ながら塾長先生のお話を伺いました。

今回のセミナーでは、5月3日から6日にかけて行われる小豆島でのお遍路研修についての説明が行われました。お遍路研修は、人間塾の年間活動の中でも最も大切な行事の一つです。新型コロナウイルス拡大時は開催が見送られていましたが、昨年度4年ぶりに再開され、先輩塾生は昨年の経験を交えながら13期生にアドバイスをしていました。

人間塾2024年度ヤングセミナー:初めてのお遍路にやや不安が

初めてのお遍路にやや不安が

今年度のお遍路研修は、3泊4日をかけて小豆島の「遍路みち」を歩きます。人間塾のお遍路では、1200年以上前に真言宗の開祖である弘法大師空海が開いた修行道をたどりながら、島内88か所の霊場、寺院を巡ります。その道は決して平たんなものではなく、きつい坂を上り、急な谷を下る険しい道のりです。特に今年は日程が短く、2日目には山場である恵門の瀧が控えていることから、例年以上に厳しい道のりになると仲野塾長はお話されました。

世界には様々な巡礼がありますが、その中でも日本のお遍路の特徴として、道のりが円環状であるということがあげられます。お遍路は1番札所から88番札所までめぐると一周する道のりになっており、どの地点からも始めることができるのが特徴です。それに対し、西欧での巡礼、例えばキリスト教の聖地であるスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路は直線的です。仲野塾長によるとこの二つの違いは、死後に対する宗教的な考え方の違いによるのではないかと話されていました。

人間塾2024年度ヤングセミナー:平坦でない道のりの説明

平坦でない道のりの説明

仏教では輪廻転生が信じられており、命は巡るものであると考えられているため、巡礼の道も円環的です。これに対してキリスト教において生まれ変わりの考え方はなく、人の人生は死後も続き、魂は神の国へ入ることから、直線的に捉えられています。円環的な仏教と、直線的なキリスト教の違いが巡礼の道にも表れていると仲野塾長は説明してくださいました。

「遍路みち」を歩いている間は、都会の喧騒から離れた自然の中で人間塾の仲間、また自分自身と対話することができます。塾生は皆、人間関係や大学での勉強など多くのことに気を取られて日々生活しています。しかし、お遍路研修では、それらから物理的にも、精神的にも距離を置くことができます。今年度のお遍路でも、小豆島の豊かな自然の中でひたすらに道を歩きながら、落ちついて自分自身の内面と向き合う時間を過ごしたいと思います。

新たに加わった13期生と共に、それぞれが豊かな学びを得られる時間となるよう、塾生一同励んで参ります。



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