ヤングセミナー

【レポート】人間塾2024年度第1回ヤングセミナー

2024年4月30日

2024年4月18日に第一回目のヤングセミナーを開催しました。

今回はいきなり「教養」について語りました。資生堂の元会長である福原義春氏の「文化資本の経営」をテキストにしてのレクチャーでした。第13期生にとっては初めてのセミナーでしたので、「ちんぷんかんぷん」な表情も見受けられましたが、追々慣れてくることと期待しています。

今回のレポーターは第12期生の島田優です。是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾 第12期生 島田優
(中央大学4年)

桜の葉も落ち、葉桜の季節となった4月18日、今年度初めてのヤングセミナーが開催されました。4月14日に入塾式を迎えた13期生にとっては、初めてのセミナーとなりました。13期生はどこか緊張した面持ちで、初めてのセミナーに臨んでいました。

人間塾2024年度ヤングセミナー:第一回セミナー

第一回セミナー

今回のセミナーでは、春休みの課題図書として指定された「文化資本の経営」を題材として、塾長が講義をされました。ここでの「文化」とは、芸術表現などに限らず、知の蓄積などから生まれてくる生き方の方向性そのものも含んだ幅広い「文化」を指します。そのような見えない資産を活用し、新たな価値を生み出すことが「文化資本の経営」という意味です。

塾長は、5つの章の中から「コーポレート・ガバナンス」に焦点を当ててお話してくださいました。コーポレート・ガバナンスとは、その名の通り、会社などの組織(コーポレート)を運営(ガバナンス)するということです。経済至上主義が衰退し、文化資本の重要性が増す時代において、企業にとって重要になるのが、この「コーポレート・ガバナンス」です。そして、従来のコーポレート・ガバナンスに加えて、「経営者のリーディング・ビジョン」が大変重要になります。そこには「どういうものをどういう形で届けるのか」という社会ビジョンが必要です。そこに付加価値があるからこそ、その社会ビジョンからストーリーが生まれ、文化が創造されると塾長は説明されました。

そして塾長は、この「コーポレート・ガバナンス」は、「アイデンティティ・ガバナンス」あるいは、「セルフ・ガバナンス」に言い換えられると仰いました。経営者だけではなく、私たち一人ひとりが、「コーポレート・ガバナンス」、「人生のリーディング・ビジョン」を持つ必要があるのです。

このお話を聞き、私は現在、「スポーツ振興に力を尽くす」という人生の方向性を持っていますが、これだけではリーディング・ビジョンとは到底言うことはできないと感じました。それはスポーツ振興の中身に具体性が伴っていないからです。このことは以前、スポーツ振興にかかわっているある方からも実際に指摘されたことです。具体性が伴わないからこそ、自分自身が目指すスポーツ振興は何か、そして私自身にしかできないスポーツ振興は何かを追い求め、行動していかなければならないと思います。そして、それが世の中に良い影響を与えるように創造していかなければなりません。それが、塾長が仰った、自身の土壌を耕し、そこに種を蒔いて、育てていくということだと思います。

人間塾2024年度ヤングセミナー:ノートを書く塾生

ノートを書く塾生

また塾長は、「人生のリーディング・ビジョン」を育むためには「教養」が必要であるともお話してくださいました。それは、教養こそが生き方の基礎となるからです。そして、そのためには「無駄」をきちんと過ごすことが大切であると仰いました。この「無駄」とは、芸術やスポーツなどのように、生命の存続に直接的に必要不可欠とは言えない様々な分野を指します。一件「無駄」に見えるようなこれらの活動に惜しみなく時間を使うことで、自身の中に経験が積み重なり、やがて、専門分野に詳しいだけではなく、人として魅力的な存在になれるのです。

私は現在、就職活動がひと段落し、大学での講義もゼミを残すのみとなりました。そんな私にとって、今回のセミナーは、今年一年の過ごし方を示すものでした。軸であるスポーツ振興の内容を追い求め、行動する一年にしなければなりません。しかし、それのみになってはいけないと思います。人として成長するために、教養を身につけなければなりません。そのためには、芸術鑑賞や読書など一見「無駄」に見える時間を多く過ごす必要があると思います。幸いなことに、私にはそのための時間が多くあります。そこには私が苦手なことも含まれています。しかし、それから逃げていては今までの自分と変わりません。この一年間、私は多くの無駄な時間を進んで過ごす中で、多くの人の生き方に触れ、それを自分の中に取り込んだうえで活用し、自己を深めていく必要があります。

自身の軸が定まってきた中で、人間塾塾生としての2年目を迎えることになりました。今回のセミナーで得た今年一年間の指針、人生の指針を忘れることなく、今年の自分自身の課題である「人としての成長」ができるように、一年間精進してまいります。

最後になりましたが、セミナー開始前、専務理事である壺井さんのお誕生日をサプライズでお祝いしました。壺井さん、お誕生日おめでとうございます!

人間塾2024年度ヤングセミナー:壺井さんと一緒に

壺井さんと一緒に




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