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【レポート】人間塾2024年度 韓国留学便り その4

2024年12月26日

韓国に留学中の中島継人君から、韓国留学便り第4回目が届きました。尹大統領によって戒厳令が出され、厳戒態勢という異例の状況を中島君は経験しました。日本にいる私たちは中島君の安全をずいぶん心配しましたが、通常通り難なく過ごしているそうです。

11月中旬に、ピアニストの鮫島先生と、韓国の有名なヴァイオリニストのデュオ・コンサートが韓国で開催されることになったことを塾長より案内されて、中島君はすぐにチケットを購入しました。当日は戒厳令で交通機関が混乱する中をうまく回避してコンサートに駆けつけたようです。言葉ができるとは素晴らしいことですね。コンサートと、国技でもあるテコンドーの公演など文化芸術を味わっている様子を報告してくれました。

是非ご一読ください。

専務理事・壺井尚子

人間塾 第13期 中島継人
(法政大学 2年)

アニョハセヨ。12月上旬に韓国では尹大統領によって戒厳令が発令されました。戒厳令が発令されたのは第1回目の留学便りで記述させていただいた、光州事件以来のことでしたので私も大変驚きました。その日以降、韓国では各地で尹大統領に対するデモ活動が行われ、様々なイベントも中止になり混乱状態になりました。今月号ではそんな中開催された、ピアニストの鮫島明子先生とヴァイオリニストのソン・ジェグァン先生によるクラシックコンサートと、語学学校で韓国文化鑑賞として行われたテコンドー公演についてご紹介させていただきます。

人間塾2024年度 韓国留学便り:鮫島先生と

鮫島先生と

12月8日、ソウルにあるヨンサンアートホールにて、鮫島明子先生がソン・ジェグァン先生とクラシックコンサートでご共演をされました。私は初めてのクラシックコンサートでしたが、とても時間が短く感じられました。子守唄を聴いているようなメロディの部分もあれば、会場が動いていると錯覚するほど壮大な部分もあり、とても楽しむことが出来ました。特に印象的だったのは、鮫島先生の体の動きと表情です。優しい部分は時折、微笑みを見せるような穏やかな動きだったのですが、力強い部分はやはり表情も険しく、力強いものを感じました。表情だけでなく、体の動き方を見ていて、手で弾くはずのピアノが、なぜか共に踊っているようにも見えました。コンサート終了後には鮫島先生にご挨拶をさせていただきました。鮫島先生はピアノを弾いている姿からは想像できないほど、太陽のように明るい方で、戒厳令騒動の中で生活していた私は、コンサートを通してだけではなく、鮫島先生の明るさからも元気を分けていただきました。初めてのクラシックコンサートが鮫島先生とジェグァン先生のコンサートで、しかも留学中の韓国という地で聴けたことは私にとって特別な体験となりました。

私が通っている語学学校では各学期に1度韓国文化に触れる機会が設けられています。今学期は12月下旬に韓国の国技でもあるテコンドー公演を鑑賞しに行きました。テコンドーは2000年からオリンピック競技にも採用されており、韓国では小さいころからテコンドーを習う人が多いそうです。公演はK-KICKというグループの公演を鑑賞しました。

人間塾2024年度 韓国留学便り:K-KICKの皆さん

K-KICKの皆さん

K-KICKは2018年平昌冬季オリンピックの際にも公演を披露した経験がある非常に素晴らしい技術を持ったテコンドーグループです。K-KICK専用の会場も完成から1年も経っていないとても綺麗な会場で、映像演出を利用した公演が特徴的でした。映像演出とテコンドーの速く、美しく、力強い型の融合が演者1人1人をより輝かせていました。特に印象に残っているのは演者の1人が目隠しをして3つの木の板を連続で蹴り砕く場面です。3つ目の木の板は人が肩車をして持った高い位置にあったのですが、人の腕を踏み台とし後方へ1回転しながら蹴り上げました。壊された木の板の中からは紙吹雪が飛び出し、鮮やかながらもダイナミックな技を見ることができました。

今年も残すところ数日となりました。少しでも多くのものを吸収し、大きく成長した姿で帰国できるように残りの留学期間も頑張ります。皆様におかれましても体調などを崩されませんよう、お体ご自愛下さいませ。よいお年をお迎えください。



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