ヤングセミナー
【レポート】人間塾2024年度 人間塾カレッジ第一日目
2024年7月19日
去る2024年7月6日に、人間塾カレッジの第一日目を開催いたしました。
この人間塾カレッジでは、塾生全員が自分の専門以外の分野で、参加者の興味を引き、かつ楽しめる授業を行います。たった45分の授業ですが、それぞれにエッセンスがぎゅっと詰まった授業になりました。
今回のレポーターは第13期生の中島継人です。是非ご一読ください。
塾長・仲野好重
人間塾第13期生 中島継人
(法政大学2年)
7月の盛夏、青い空が広がる中、人間塾では活気溢れる人間塾カレッジが開催されました。
人間塾カレッジでは、塾生達が大学で学んでいる専門分野・専攻以外のことをテーマとして取り上げ、45分間の授業を行います。 私を含む13期生、5名にとっては初めての人間塾カレッジでした。お遍路研修が終わり、次の大きなイベントである人間塾カレッジは準備を進める段階から緊張や不安、期待が入り交じるものでした。昨年に引き続き、今年度もオンラインでの配信を行い、多くの修了生の皆様や保護者の方々にご覧いただきました。またこの日は、人間塾理事の澁江様、広報でお力添えを頂いている勝野様、修了生の吉田さんも駆けつけてくださいました。
一日目には合計6つの授業が行われました。
まず1限目は、第12期生の伊藤さんによる授業「軍艦と呼ばれた島~端島と人々の歩み」です。長崎県出身の伊藤さんならではのテーマ設定で、軍艦島の歴史や軍艦島の近くにある中ノ島を中心とした発表でした。特に興味深かったことは、軍艦島には墓地がなく、中ノ島がその役割を担っていたという点です。墓地としてだけではなく、緑化運動の際にも島が用いられるなど、軍艦島とその近くにある中ノ島との間に密接な関係があったことを学ぶことができました。
2限目は、第13期生から大海さんの「花言葉~込められた思い~」です。大海さんはまず、花言葉クイズを行い聴衆の興味関心を引き寄せていました。一番驚いたのは花言葉の由来は神話にあるということでした。神話を説明しようとすると難しくなりがちですが、大海さんは親しみやすいイラストを用いながら分かりやすい説明をしてくれたので、聞き手である私も想像を膨らませながら理解することができました。
続く3限目は、第12期生の村田さんによる「"Tower, ready for departure"」です。幼いころから飛行機が好きで、高校時代には航空部に所属し、実際に空を飛んでいた村田さんの発表でした。この授業からは、この日一番の情熱とテーマへの愛を感じました。飛行機の模型を用いた実演では、上下の高度変化と左右の旋回をさせるために模型の必要な箇所を折り曲げ、旋回と高度変化に必要な要素を説明していました。実演で飛ばされた模型はきれいな旋回をしていて、見ていた私達からも歓声が上がりました。
昼食を挟み4限目は、第12期生の島田さんによる「"Let’s exercise!!" ~人生100年時代に向けて~」です。島田さんはテーマ設定に至るまでの背景をとても丁寧に説明をしており、このテーマの重要性を感じることができました。運動が大切であるのはわかっていても、正しい運動法までは知らない人は多くいると思います。私もトレーニング内容の順番についての質問をしたのですが、的確なアドバイスを頂き、今後のトレーニングに活かせる学びを得ることができました。また、授業の最後には実際に体を使う場面もあり、体で学びを感じることができました。
5限目は、第13期生馬部くんの「和歌山から始まる鯨物語」です。小学校や中学校で鯨が給食として出ていた人も多くいらっしゃると思います。そんな鯨に関して、捕鯨の文化と捕鯨方法の移り変わりなどを映像を用いながら細かく解説してくれました。彼の出身地である和歌山県は日本における捕鯨の発祥地だそうで、郷土愛溢れる発表でした。特に最後の「誇りをもって鯨を食べましょう」という言葉からは、日本の文化でもある捕鯨と、鯨を食べるという文化を良い形で残したいという、強い気持ちを感じました。
そして一日目の最後を飾ったのは第13期生の上野くんです。彼の発表テーマは「"The Global Wings To The World"」です。空港に関する発表で、羽田空港、成田空港に絞って発表してくれました。日本の玄関口として使われることの多い成田空港には、建設時に起きた成田闘争という出来事や、羽田空港に今も残る赤い鳥居についての逸話など、興味深い話が多かったです。また、上野君は実際に「空と大地の歴史館」という施設へ出向き、熱心な取材を行い、詳細を丁寧に説明していました。
人間塾カレッジ一日目は、初日からどれも盛り上がりのある授業でした。この日はどの発表者からも、各テーマに対する特別な思いが強く伝わりました。それぞれが自分の好きなことや、身の回りのことからテーマを見つけており、いずれも非常に興味深く、時間があっという間に過ぎました。初めての人間塾カレッジは、自分の世界が豊かになった一日になり、明日もどのような授業が行われるか楽しみになりました。