ヤングセミナー
【レポート】人間塾2023年度第2回ヤングセミナー
2023年5月5日
去る4月27日に、第2回目のヤングセミナーを開催いたしました。
この日は、修了生で第7期生の西川さんも出席してくださり、5月3日から始まる小豆島での遍路研修について話し合いました。西川さんの遍路の体験談は、塾生たちにとって大変具体的なお話で大いに助けになったと思います。
さて、小豆島で、どのような体験が待っているのか、今から楽しみです。
今回のレポーターは、第10期生の福田真有です。
是非ご一読ください。
塾長・仲野好重
人間塾 第10期生 福田真有
(フェリス女学院大学4年)
4月27日に第2回ヤングセミナーが行われました。緊張感のあった前回から、12期生も少しずつ慣れてきたように感じます。この日は修了生の先輩も来てくださり、和やかな空気の中、セミナーが始まりました。
今回は、5月3日から7日にかけて行われるお遍路研修を目前に控え、その説明からセミナーは始まりました。小豆島でのお遍路研修は、人間塾の活動の中でも大切な行事のひとつですが、この数年は新型コロナウイルスの影響で、開催が見送られていました。そのため、今年度の在塾生は、全員がこのお遍路研修への参加が初めてです。通常であれば、先輩が後輩を教え導きながら、共に合宿で学ぶのですが、先輩も後輩も初めての遍路研修参加という状況に、塾生一同、少しの緊張感と未知の体験へのワクワク感がありました。
小豆島でのお遍路研修は、4泊5日かけて行われます。お遍路というのは、真言宗の開祖である弘法大師の修行の足跡をたどるもので、四国にある八十八ヶ所のお寺を巡るものです。現在では、宗教に関係なく、長い道のり(約1500キロ)を辿ることを通して、自分を見つめなおす機会を持ちたいと、お遍路を行う人がたくさんいます。
小豆島のお遍路道は、本四国の遍路の10分の1ほどの距離(約150キロ)ですが、やはり古くから多くの人が歩いてきた道です。人間塾では、新年度が始まって間もないこの時期に、小豆島でのお遍路研修を行います。小豆島の美しくも厳しい自然の中を、地道に一歩一歩歩くことで、新たな自分を発見し、自分を見つめ直すために、お遍路研修を行うのです。
お遍路では、皆白い装束を着て歩きます。これは、かつてのお遍路が修行の一つであり、険しい道中で亡くなる方もいたことから、「いつ死んでもいいように」という覚悟を表すために、死装束である白い着物を着ていた名残なのだそうです。また白い装束は、身も心も清新であることを表わしてもいます。
今私たちが行うお遍路は、そこまで危機感を持ったものではありませんが、それでもやはり厳しい道を歩くことになると、仲野塾長は仰いました。お遍路道を歩く4日間、だんだんと苦しくなる道中で、私たちはいろいろなことを考えるのだそうです。都会の生活から離れた自然の中、仲間たちと手を取り合いながら歩く道の先に、いったいどのような景色が見えるのでしょうか。仲野塾長のお話や、修了生の体験談を聞きながら、ますますお遍路研修への思いが高まりました。
私は今年度、入塾して3年目となり、いよいよ人間塾での生活も最後の年を迎えます。初めて人間塾に来た頃、私は過去の辛い経験から目を背け、本気で自分と向き合うという覚悟がありませんでした。しかし、仲野塾長の教えを受け、塾生たちと共に人間塾で学ぶうちに、これまでの自分を受け入れ、自信を持って自分の人生を生きられるようになりました。思えば人間塾で学んできたこの2年間は、決して簡単ではない道のりを一歩一歩歩いてきた月日だったように思います。
今年度、私は塾生のリーダーという役目をいただきました。この1年間は、私自身のことだけでなく、共に学ぶ塾生全員と向き合い、さらなる高みを目指していきたいと改めて決意しています。人間塾での学びは、決して一人で行うものではありません。皆で助け合い、切磋琢磨しながら、この一年間を一緒に歩んでいきたいです。