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【レポート】人間塾2023年度軽井沢合宿三日目

2023年9月30日

2023年9月18日は、軽井沢合宿の最終日でした。

合宿のクライマックスは、塾生全員による「分かち合い」です。一人ひとりが心を開き、自らと対峙した濃厚な経験を、自分のことばで語ります。良い悪いもない、その人だけの感受性と思いを、全員で聞き受け入れて行きます。

今回のレポーターは第12期生の島田優です。
是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾 第12期生 島田優
(中央大学3年)

2023年9月18日、軽井沢での3日間の合宿も、最終日を迎えました。今日は、本合宿のまとめの日ということもあり、塾生の顔に緊張感が漂う中、最終日のセッションが始まりました。

最終日のセッションでは、民主主義についてお話をしていただきました。日本の自由、そして民主主義は、フランスなどのそれとは異なり、市民革命や闘争を経て実現されたものではありません。そのため、それらに対する意識が低く、自由だけを享受し責任を果たさない人々も、今の日本では少なからず見受けられます。民主主義下における自由においては、自身の行動に全責任を持つ必要があります。このように民主主義を自由勝手主義にさせず、尚且つ良くするためには友愛が必要であるというお話をしていただきました。

その後塾長から、「民主主義に対してどのような意識を持っているのか」という問いかけがありました。私は民主主義に対して特別な意識を持っているとは思いませんでした。それは民主主義が私にとって当たり前のものになってしまっていたからです。そしてこの問いかけから当たり前のことを当たり前に思わない姿勢の重要性を認識しました。私にとって民主主義や自由は当たり前のことになっていましたが、同時に私は教育など様々な場面においてその恩恵をうけて生きています。当たり前に思っていることに対して、そこからくる恩恵を忘れてしまえば、間違った行動を起こすことも多くなると思います。そして現在の日本はその状態に陥っているように思います。だからこそ、どんなことに対しても当たり前と思わず、それを享受していることを意識していかなくてはいけないと思います。自由の裏側には「自分の行動に対して全責任を持つ」ことがあることを忘れず、どのような結果も受け入れる覚悟を持って行動をしなければなりません。

最後に3日間のまとめとして「分かち合い」が行われました。そこでは「どういう方向を向いて生きていくのか?」ということについて、塾生が3日間を通して考えたことを共有し、塾長からコメントを頂きました。ある塾生は自分が学んだことを社会のために使い切ることと話し、また別の塾生は現在自分自身に訪れているチャンスを活かしていくことを話していました。

人間塾2023年度軽井沢合宿:分かち合い

分かち合い

この合宿を通して、私はあらゆるものに対して自分を開き、吸収すること。そして新しい世界に飛び込まないと何も始まらないことを学びました。今まで、私の人生の大半を野球が占めてきました。周りを見る力、礼儀など、私の人間性の多くを作ってきたのも野球でした。一方で、野球にしかエピソードが結び付かない自分に対して、以前から問題意識を持ってきました。最後の分かち合いでの発表後、塾長から「野球を捨てろ」との言葉を頂きました。これは、野球を一度横に置き、違う方向へと向かわなければならないという、私の人生に対する大きなアドバイスでした。私は「分かち合い」の時まで、野球を捨てることができていませんでした。それは私から野球がなくなったとき、自分に何もなくなることが怖かったからです。

しかし、ずっと野球にしがみついているわけにはいきません。野球から一旦離れ、自分をあらゆるものに対して開き、自分の中に吸収することで、どのような人間性を育んでいくのか、これが今後の私の課題です。そして同時に広い視野をもち、コツコツと自身の知恵を積み上げる努力。そして自分から学び、経験しに行くという姿勢が必要になると思います。新しいことに挑戦することは、時に厳しく、苦しいことになるでしょう。しかしそこで逃げるのではなく、新しい世界に飛び込むことに対する強い意志を持ち、挑戦する勇気を持たなければなりません。

軽井沢合宿では上半期での学びや成長を振り返り、新たな気づきや学びを得ることができました。今回発見した課題に向き合い、さらに成長できるように取り組んでまいります。

人間塾2023年度軽井沢合宿:友愛山荘を背景に
友愛山荘を背景に




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