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【レポート】人間塾2023年度軽井沢合宿一日目

2023年9月29日

去る、2023年9月16日から18日まで、人間塾軽井沢合宿を開催しました。
今年で12回目となる軽井沢合宿ですが、変わらぬホスピタリティーで迎えてくださる友愛山荘の職員の皆さんに心から感謝申し上げます。

第一日目のレポートは第12期生の伊藤壮司です。
是非ご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾 第12期生 伊藤壮司
(千葉大学2年)

去る9月16日、涼しい風に秋の訪れを感じる中、軽井沢合宿が始まりました。私たち塾生は皆緊張感を持ち、これまでの人間塾での学びに思いを馳せながら合宿に臨みました。

合宿先である友愛山荘に到着しておいしい昼食をいただいた後、第1セッションが始まりました。第1セッションでは「無関心でいること」について仲野塾長からお話がありました。その中で塾長は差別問題を例に挙げ、1960年代にアメリカで公民権運動を主導したキング牧師の演説の一節を紹介されました。そしてそれを踏まえた上で、「差別に対して無関心を装い、何もしない人達が最も罪が重い。無関心な人間にならず、人の善意を燃えさせるような働きをすることが大切だ」と言われました。世の中の多くの人は、他者が不平等や理不尽な状況下に置かれている時、それを容認できないという気持ちを持ちながらも、率先して声を上げようとはしません。その中で、どのようにして自身の持つ善意を伝え、沈黙する人々の心を動かして行けばよいのでしょうか。現在目の前にある多くの社会問題に対して、自分自身のあり方を深く問うセッションとなりました。

人間塾2023年度軽井沢合宿:まずは昼食を頂きました

まずは昼食を頂きました

その後の第2・第3セッションでは、塾生同士でグループに分かれて「塾生の知らなかった一面を探る」ということをテーマにディスカッションを行いました。ここで言う「一面」とは所属先や出身などの表面上のことではありません。人間性に関わる、その人の根源的な部分を指しています。4~5人のグループに分かれた塾生たちは、お互いのことを知るために、また同時に自分自身のことをより深く掘り下げるために、多くの質問を交わしました。

相手の人間性を深く受け止めるためには、質問者が相手の内面や抱いているトラウマに関することなど、普段の生活ではあまり触れないことについても質問しなければなりません。塾生たちは戸惑いを捨てて、これらの質問を投げかけていきました。ディスカッションが終わると、質問を通して見えてきた塾生それぞれの内面についてグループごとに発表をしました。

今まで知らなかった塾生の意外な一面が垣間見え、私は非常に驚きました。同時に、ありのままの自分をさらけ出すことはとても難しいものだと思いました。相手のことをもっと深く知ることができた喜びと共に、私は他の塾生がそれを成し遂げたことに感銘を受けました。その後塾生達は、2~3人の少人数に分かれ、自分自身の内面を探るために更に質問を重ねました。セッションの最後では、これまでのディスカッションを通して新しく見つけ出した自分自身について、各自が発表しました。相手から自分はこう見られてしまっていると話す塾生や、自分が直すべき性格はここであると話す塾生まで、捉えた自分の内面は様々でした。自分自身の中味を言語化することを通して、塾生は新しい自分を知ることができました。

人間塾2023年度軽井沢合宿:ディスカッションの様子
ディスカッションの様子
人間塾2023年度軽井沢合宿:自己について話す
自己について話す

夕食を頂いた後、一日目最後となる第4セッションが始まりました。この第4セッションでは、「ゆるす」という言葉について皆で考えました。その中で塾長は「私達は生きることを許されている。しかも、『頑張ってね』という言葉を添えられて」と仰いました。私はこのお話を聞くまで、自分が生きることを許されているという意識を持ったことがありませんでした。今生きていることへの感謝と共に、『頑張ってね』という言葉に応えられる人生を送らなければならないと決意するセッションとなりました。

軽井沢合宿の一日目を通して、私はこれまでの自分の甘さを認識しました。第12期生である私は入塾してから半年が経とうとしていますが、まだまだ塾長のお話の内容や、塾長がそのお話をされる意図を正確に理解することができていません。私はこれまでの人間塾での学びと、それをもとに自分が考え、行動に移してきたことを振り返らなくてはならないと思います。そして、自分にとって大きな一歩をこの合宿を通して踏み出すことができるように、覚悟を新たにしなければならないと決意した一日となりました。



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