ヤングセミナー

【レポート】人間塾2022年度第1回ヤングセミナー

2022年4月23日

4月14日に第一回ヤングセミナーを開催しました。

新年度を機に、10年間使った机と椅子、更にはカーペットを新しくいたしました。初めて人間塾のセミナーに参加する11期生は、どんな心境で私の話を聞いたのか、興味のあるところです。

と思っておりましたら、不思議な巡り会わせで、偶然にも今回のレポーターは11期の橋本研人です。
どうぞ皆さまご一読ください。

塾長・仲野好重

人間塾 第11期生 橋本研人
(東京大学2年)

去る4月14日、第1回ヤングセミナーが行われました。11期生にとっては初めてのヤングセミナーで、皆、緊張と高揚感の入り交じった表情でセミナーが始まるのを待っていました。

今回のセミナーは年度の始めということで、人間塾の設備や備品のとり扱いについて説明がありました。また、今後の行事についての確認から始まりました。設備や備品の取り扱いや、塾生としてのあるべき姿については、現状の自分では実践できていない部分が多くあったので、身が引き締まる思いになりました。また、合宿や芸術鑑賞、シンポジウムについてのご紹介もあり、今まで自分が経験したことないような行事が多く企画されていることを改めて実感して、各行事が待ち遠しく感じられました。

人間塾2022年度ヤングセミナー:塾長との対話の一コマ

塾長との対話の一コマ

諸連絡が終わった後、塾長は、ご自身が大学一年生の時のある授業での出来事についてお話しくださいました。塾長はその授業の初回に、曽野綾子さんのエッセイの一節が配布され、それを読んだそうです。その一節には、曽野さんと友人が大学で、試験の結果を先生から返却された時の出来事について書かれたものでした。返却後に友人は、自分の答案が実際よりも低い点数で採点されていることに気づき、曽野さんと一緒に先生にその事実を話しに行ったそうです。すると先生は、自分の採点の誤りを認め謝罪した上で、成績として教務課に出された点数を修正することはできないと、彼女らに告げました。それは、一度提出した書類は、たとえそれが誤りであっても、公の書類であり、書き直すことはできないからとの理由でした。この話を聞いた彼女らは、この先生は大切なことを教えてくださったと、感服したそうです。

塾長は、この話をしながら、社会とはこういうものだと私達に教えてくださいました。たとえ当事者に誤りがあったとしても、修正できないことが社会には多くあるということです。また塾長は、テストの点数や大学の成績といった「他者からの評価」にこだわることの小ささも伝えてくださいました。それらの拘泥するのではなく、自分ができることを日々精一杯するべきであり、そうすることで自ずと道は開けるとのお話でした。

人間塾2022年度ヤングセミナー:塾長に質問する塾生

塾長に質問する塾生

私はこれまで、大学受験やコンクールといった場において、他者からの評価をとても気にしていたので、この言葉が深く印象に残りました。それは、大学に入って、こういったことにこだわるつまらなさを少し感じ始めていたからでもあります。とはいえ、こういった評価を気にする思考は、簡単には変わらないと感じています。今後の人間塾の活動を通して、他人の目にとらわれない生き方を確立していきたいと強く思いました。

また今回のヤングセミナーでは、塾生としてあるべき姿のお話や、曽野さんのお話を通して、自分の行動に責任を持つ事の重みを学びました。今後、社会に出ていくにつれて、責任が伴う言動は増えていくと思います。責任感のある大人になるために、自分の行動がもたらしうる結果について日々意識しながら、生活していきたいです。



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