ヤングセミナー
【レポート】人間塾2022年度第10回シンポジウム
2022年10月9日
2022年10月2日、東京永田町にある都市センターホテルにて、塾生主催のシンポジウムを開催いたしました。
はや10回目を迎えたシンポジウムですが、毎年、塾生たちが一丸となって準備を進めています。今年も万全の準備をして、参加者の皆様をお迎えしました。
普段、人間塾で塾長が行っているセミナー(授業)を、シンポジウムでも開催し、日ごろの塾生たちの学びの体験を参加者にも味わっていただきました。
レポーターは第9期生の髙木菜夏です。
是非ご一読ください。
塾長・仲野好重
人間塾 第9期生 髙木菜夏
(武蔵野音楽大学4年)
去る10月2日、心地の良い秋晴れの中、人間塾第10回シンポジウムが開催されました。私たち塾生は、日頃から仲野塾長によるセミナーを通して学びを深めていますが、その学びをより多くの学生に経験してほしいという思いから、今回のシンポジウムは公開セミナー形式で開催いたしました。
今回のシンポジウムテーマは、「始めよう、今の自分から」でした。「今の自分」をじっくり見つめると、良い所だけではなく悪い所も浮かび上がってくると思います。しかし、それら全てを含めて自分なのだと認めることのできる前向きな気持ちを持つことは大切です。そのような思いを参加者の方々にも感じて頂きたいと願い設定したテーマでした。そして、今ある自分を充分に肯定できていない私にとっても、前に進むための気づきを得たいという思いで臨んだシンポジウムでした。
最初は会場に緊張感が漂っていましたが、公開セミナーが始まると、塾長のユーモアあるお話に「ふっ」と笑う声も聞こえるようになり、次第に場が和んでいきました。
塾長のお話の中で印象に残ったのが、「表に出している自分」と「表に出していない自分の内面」のお話でした。人に表面的な自分だけを見せていると、いずれ本音を言えないことが苦しくなってきます。そして人に伝えられなかったことから生まれる否定的な感情は、無意識となって心の中で膨らんでいくそうです。やがて、心の中で抱えきれなくなった時、負の感情が弾けてしまい、最終的には自分のアイデンティティに混乱をきたす可能性があると塾長はお話しくださいました。そのような状態を回避するには、自分を深く見つめる勇気が必要だと、塾長は仰いました。自分の内面の有り様を見つめ、心の揺れ動きを感じるままに受け止めること。そして、良いところも悪いところも含めた等身大の自分に「OK」と言うことが大切であるとお話しくださいました。
これらのお話から、私は自己と深く対峙する時間を十分に持ってこなかったことに気がつきました。振り返ると、私は自身の心の揺れを横に置いて、問題解決の手段ばかりを考えていました。故に、ありのままの自分を正しく認識することができないままに、自分の軸が定まらないことが多かったように思います。今後、丁寧に時間をかけて自分と正直に向き合い、心から「始めよう、今の自分から」と思えるようになりたいと感じました。
塾長のセミナーが終わり、その後の質疑応答の時間では、多くの参加者から質問が寄せられました。そこでは日常での悩みを吐露する学生や、セミナーの内容を深掘りする学生の姿もあり、活発に議論が交わされました。一つ一つの質問に塾長は丁寧にコメントをしておられました。
またシンポジウム閉会後に、来年度入塾を希望する学生を対象に、スカラーシップ相談会の時間を設けておりました。そこでは多くの学生が塾生と会話する姿が見られ、実際に担当していた私も「人間塾に入りたい」という学生の生の声を聞くことができ、とても嬉しく思いました。
今回のシンポジウムは、参加した学生の方々だけでなく、私自身にとても大きな発見や学びを得るきっかけになりました。塾生として今後も学びをさらに深めていくとともに、この学びの輪をより多くの人に広めていきたいと思います。
また、シンポジウム開催にあたり多くの方に応援していただきましたこと、この場をお借りして心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。