ヤングセミナー
【レポート】人間塾2021年度第16回ヤングセミナー
2021年11月25日
人間塾 第10期生 藤原三千花
(国立音楽大学3年)
11月11日、第16回ヤングセミナーが行われました。今回のセミナーには第8期生の小澤さんがいらっしゃいました。小澤さんとは面識のある塾生も多く、セミナー前には和やかな時間が流れていました。
今回のセミナーでは、まず感受性を持つことの大切さを学びました。想像力を働かせて相手の想いを敏感に感じとらなければ、自分の見方でしか物事を捉えることができません。そうなると、「自分さえよければ」という心の貧しい思考に陥りやすくなります。人として豊かに生きるためには、相手の思いやりの心を感じ取り、言葉や行動に隠された背景を想像する習慣をつけることが大切であると思います。そしてそれを表わす形の一つとして、感謝の気持ちを伝えるということがあります。人が自分のためにしてくれることを当たり前と思わず、些細なことにも感謝の気持ちを抱き、それを言葉にできる人間でありたいです。
次にキュリー夫人とマザー・テレサについてご紹介いただきました。二方ともノーベル賞を受賞し、人の幸せのために生きた人たちです。キュリー夫人は「全ての人には幸せになる使命と、人を幸せにする義務がある。」という言葉を残しています。利己的でも自己犠牲的でもない、他者と自分双方の幸福を満たすことが大切であると学びました。マザー・テレサは最初、インドの恵まれた子どもたちの学校の校長でしたが、スラム街の現状を知ってからは、人生をかけて死を待つ人々のために尽力しました。彼女は「思考がやがて言葉、行動、習慣、性格、運命になっていく」と述べています。全ての基にあるのは思考で、それが最終的に運命になるということです。思考が偏っていないか、ネガティブになりすぎていないか、自分の思考を常に客観視する姿勢を持つようにしたいです。
また、キュリー夫人とマザー・テレサのお話から発展して、人は誰もが唯一無二の存在なのだから、踏み慣らされた道ではなく、自分にしか歩けない道を進まなければならないというお話もいただきました。そして、人と違う道に進むためには勇気が必要であることも教わりました。このお話を聞いて今までの自分の行動を振り返ってみると、安全な道を選ぶことが非常に多かったように思います。特に人間塾に入る前の私は、「みんなと一緒」という状況に安心感を覚え、そこから抜け出そうとしませんでした。入塾後はそのような自分の視野の狭さを自覚し、「勇気を持って飛び込んでみよう」と思えることが多くなりましたが、それでもまだ安全な道に逃げようとしてしまう自分もいます。
踏みならされていない道の先には、様々な困難や孤独が待ち受けているかもしれません。しかし、そのもっと先には誰も見なかったような美しい景色が広がっていると思います。その景色がいつか見られることを信じて、一歩踏み出す勇気を持ち続けるようにしたいです。