ヤングセミナー
【レポート】人間塾2021年度第11回ヤングセミナー
2021年9月14日
人間塾 第9期生 山本天智
(国際医療福祉大学3年)
9月2日、夏休み明け最初のヤングセミナーが行われました。
この日は公益財団法人修養団の創立者の一人である蓮沼門三氏のお話から始まりました。蓮沼氏の言葉に「慈眼愛語」と「瞋眼毒語(しんがんどくご)」という言葉があります。「慈眼愛語」とは慈しみのある気持ちで相手に接し、愛を持って発言し行動をするという意味で、瞋眼毒語はその反対の意味です。
塾長は塾生に慈眼愛語を持って日々生きているかと問われました。それを受けて「本当に相手のことを思って行動できていなかった」と答える塾生もいれば、「もっと相手のことを思って行動し、周りを明るくできるような人になりたい」と答える塾生もいました。
塾長はさらに「施恩(せおん)は忘れよ、受恵(じゅけい)は忘るな」という言葉を紹介してくださいました。私たちは普段、他人にしてあげたことばかり考えがちですが、よく考えてみると他人からしてもらっていることのほうが遥かに多いことに気づきます。そのことを忘れずむしろ他人に何かしてあげられることを幸せに思わなくてはいけません。そして、自らの経験や能力を惜しみなく周りに使うことのできる人間になれるよう、私たちは日々意識して生きていかなければいけないと感じました。
最後に塾長はキャリア心理学のある研究についてお話してくださいました。調査対象はキャリアで成功したビジネスリーダーたちで、その研究結果では、人生の節目の出来事の80%以上が本人にとって思いもよらなかった偶然の出来事で成り立っているということが明らかになっていました。つまり、調査対象者がコツコツ努力を積み重ねてきたことはもちろんですが、その上で彼らは予期せぬ巡り合わせや出会いによってキャリアを重ねてきたということです。
このことから塾長は、人生における大きな使命を果たそうとするならば、日々小さな目標をコツコツと積み重ねていくとともに、ふと現れるチャンスを逃さない感性を磨いていくことが必要だと仰いました。そしてそのためには「柔軟性」、「好奇心」、「粘り強さ、諦めない心、レジリエンス」、「点と点を結ぶ能力」、「危険を恐れず挑む心」の5つを磨くことが重要であると教えてくださいました。
今回のセミナーを通して、今後の人生で自分の思い通りにいかない出来事に遭遇しても、与えられた場所で最善を尽くし、自らの使命に向かって励むことが大切だということに改めて気づかされました。
日々懸命に、感性鋭く生きていきたいと思いました。