ヤングセミナー

【レポート】人間塾2021年度第9回ヤングセミナー

2021年8月6日

人間塾 第9期生 吉田光志
(早稲田大学3年)

暑さも東京オリンピックの盛り上がりも増す7月29日、第9回ヤングセミナーが行われました。

今回のセミナーでは、人生曲線を描き、半生を振り返りました。人生曲線とは、自分の人生における主な出来事を振り返り、当時の感情の上下を点で描き、それらを線で結んだ結果できあがるグラフのことです。

各自描き終えた直後の感想の中には、「当時は落ち込んでしまうような出来事でも、今振り返れば良かったと思えることだった」というポジティブに過去を受け止めているものもありました。その他には、「三年前に描いた時に比べ、明るい将来を期待できるようになった」という、人間塾で過ごすなかで自分に自信がついたのではないかと思われる感想もありました。

人間塾2021年度ヤングセミナー:人生山あり谷あり

人生山あり谷あり

その後、仲野塾長は私たちに「あなたが一番危機的だった時はいつですか」と問いかけました。人から言われたことや、自らの不安な感情などから、自分自身のことが分からなくなったと答える塾生が多くいました。この苦悩は、心理学者エリクソンの提唱した青年期の発達課題である「同一性対同一性拡散」に該当します。つまり、大学生の年齢に相当する青年期は、「自分らしさ」に悩む時期であるということです。仲野塾長は、「裏を返せば、青年期に自分のしっかりとした軸を持つことが出来れば、その後の人生も豊かに歩める」とおっしゃいました。私たち塾生は青年期の数年間を人間塾で過ごしますが、この期間をどのように生きるかが非常に重要なのだと感じました。

最後に、「これまでの出来事の中で、未解決のものはあるか」と、塾長から問われました。私は、受験の失敗と身体的理由で幼い頃からの夢が断たれたことが重なり、ひどく落ち込んで自分の存在を否定したくなった時期があります。しかしその後、大学に入り新生活を送るうちに、過去を引きずり続けても仕方がないと思い直し、現在は新たな気持ちで日々を過ごしています。未解決の課題を抱えている人の中には、「今後も自分のアイデンティティが揺らぐことがあるかもしれない」と発言する者もいました。その発言に対し仲野塾長は、「自分の中に軸が地中深くに打ち込まれていれば、たとえ嵐に遭おうと根底から揺らぐことは無い。価値基準を他人に委ねるな」と言葉を送りました。

人間塾2021年度ヤングセミナー:当時の心境を振り返る

当時の心境を振り返る

今回人生曲線を描いたことで、これまでの自分の歩みを俯瞰的に見ることが出来ました。そして、嬉しかった出来事は勿論、辛かった出来事も自分の礎となっていることが確認できました。さらに、他の塾生の新たな一面を垣間見ることもでき、より一層お互いが近づけた気がします。

また、仲野塾長は講義の中で、「今ある自分こそが大事だ」とおっしゃいました。過去も未来も修正できないものです。過去の出来事が今の自分を形成し、人間塾は塾生の「今ある自分」を全て受け入れて応援してくださいます。そして、自分の未来を創りだせるのは、今の自分しかいません。引き続き毎日を精一杯生きようと気合が入るセミナーでした。



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