ヤングセミナー

【レポート】人間塾2021年度軽井沢合宿三日目

2021年10月8日

人間塾 第9期生 吉田光志
(早稲田大学3年)

9月20日、軽井沢合宿の最終日を迎えました。合宿中の夜は、一人静かに合宿での学びを振り返ったり、塾生同士で語り合ったりするなどして、多くの塾生が遅くまで学びを深めていました。しかし、塾生の顔に疲れはなく、真剣な面持ちで最終セッションに臨みました。

仲野塾長はまず、古代ギリシャに存在した都市国家「ポリス」の話をしてくださいました。

ポリスの市民は、少数の自由人とその他大多数の奴隷人に大別されました。自由人は、自由を「好き勝手行動できること」ではなく、「善き社会、善き国家を作るためにあるもの」と捉えていたそうです。私たち塾生は、今回の軽井沢合宿で「自由」や「志」について考えを深めました。自由とは選択できることであり裏には責任が存在すること、社会をより良くしたいという大きな志を出発点として、それを実現するために小さい志が存在することを学びました。塾長は私たちに、ポリスの自由人のように正しく自由を行使せねばならない、と説かれました。

その後、合宿のまとめとなる「分かち合い」が始まりました。「この合宿は実りがあったか」をテーマに、全塾生が三日間で得た気付きや決意を語りました。目に見える表面的なものに執着していた塾生、自分の言葉を持つことに苦戦した塾生、他者との関わり方を省みる塾生。抱える課題や思いはまさに十人十色でした。

人間塾2021年度軽井沢合宿:想いを言葉に

想いを言葉に

私は、他者と浅い関わり方しかしていなかったことを反省しました。相手の事を真に思うのであれば、時には相手にとって耳が痛いような助言をすることもあるでしょう。しかし、私は自分の将来の事ばかり考えていて、他者と真剣に深く向き合ったことが殆ど無いことに気が付きました。少しでも成長したいと思う学生が集う人間塾で、これから社会に出ていく人間として、このように自分の世界に閉じこもっているままではいけない、と強く感じました。

また、今年4月に入塾したばかりの10期生の中には、「以前はどこか冷めた態度で生きていたが、合宿で難しいテーマを一日中ひたすら考え続けたことで、自分の奥底から抑えられない熱が湧き上がってきた。今後はこの熱を大切にしていきたい」と語る塾生がいました。これに対し塾長は、「人間何をするにせよ熱を持ってないとダメだ。そしてその熱で周りを引っ張り、更に熱を伝播させる人間になりなさい」と言葉を送りました。

もし全ての人間が冷めた態度で生きていれば、社会はより良い方向に向かうことはないでしょう。社会が破綻しないのは、一部の熱を持った人間が日々一生懸命に生きており、そうでない人のフォローをしているからです。私たち塾生は、専門分野や進路は違っていますが、社会をより良くしたいという共通した志を持っています。その志に向かってどう行動するのか、今回合宿で得たものを胸に、そして熱意を持って、自分にできる事を一歩ずつ頑張りたいと強く思いました。

人間塾2021年度軽井沢合宿:大内理事ご夫妻とご一緒に
大内理事ご夫妻とご一緒に


トップ
トップ