ヤングセミナー

【レポート】人間塾2021年度軽井沢合宿二日目

2021年10月7日

人間塾 第7期生 藤原涼香
(東京慈恵会医科大学5年)

去る9月19日、清々しい快晴の空の下、軽井沢合宿2日目を迎えました。

午前中のセッションでは「あなたの存在の意味は何か」という問いに向き合い、まずは塾生各々の率直な考えを発表しました。発表された意見の中には、「愛を生きること」「天明を全うすること」「自分にしか成しえないことをやること」「使命を生きること」「人を繋ぐこと」といった考えがありました。ある1人の塾生は、「自分の存在の意味を確信できておらず、今はまだ探している段階」と回答しました。

これらの意見を受け、仲野塾長は「みなさんが述べた意見について、それらを実践しなければあなたの存在の意味はないのか」と質問されました。例えば、「人を繋ぐこと」を回答した塾生は、人を繋がなければ存在の意味がなくなるのか、という意味です。私たちは、塾長からの問いを受け、虚を突かれたような気持ちになりました。

人間塾2021年度軽井沢合宿:存在の意味とは?

存在の意味とは?

それから、塾長は「doing」と「being」の違いについてお話しされました。塾生の意見の多くは、「doing」に関する内容で、行動に焦点が当てられていました。しかし、存在の意味を問う上で「being」という観点を欠かすことはできません。生まれたての赤ちゃんが無条件で愛されているのと同様に、私たちは「ただ存在していること」にも意味があるのだと学びました。

私はこの講義を聞いて、「ただ存在していること」の尊さやありがたさを見つめ直しました。そして、「doing」に焦点を当てるのではなく、「being」と「doing」の両方の観点から自分や他者の存在の意味を考え、尊重できる人になりたいと感じました。

午後は自由時間をいただきました。塾生は小グループに分かれ、軽井沢の街を散策しました。私たちのグループは、現代美術館を訪れたり、軽井沢の自然の中でサイクリングを行いました。豊かな自然の中、セッションで問われたテーマに思いを馳せたり、塾生同士で語り合い、有意義なひとときを過ごすことができました。

人間塾2021年度軽井沢合宿:軽井沢を散策

軽井沢を散策

夜のセッションは「志」と「天命」についての講義でした。

志とは、「今の自分」が持っている可能性がベースとなって立てられるものだそうです。だからこそ、志を立てる際は、自分の持つ最大限の可能性を探すことが大切であり、幅広い視野から考える必要があるのだと学びました。

それに対し、天命とは、今すぐ分かるものではなく、後から振り返ったときに気がつくものだと教えていただきました。志を実行し続けると、自分の思い通りにはいかないことや、自分自身ではどうにもできないことにも出合うはずです。無限の可能性を持つ志から、自身の限界を除いた核となる部分こそ、「自分にしか成しえない」天命なのだと学びました。

最後に、塾長は大きな志と小さな志についてお話をしてくださいました。志というと、私は医学部に通っているので、「人に寄り添う医師になりたい」「人に安心感を与える医師となりたい」といった考えがぱっと思い浮かびます。しかし、これらは小さな志であると知りました。小さな志は大きな志を叶える上での手段であり、最終目的ではありません。私たちは「世の中を良くする」という大きな志に向かって生きる必要があるのだと学びました。

この日は、大きな志を持って社会に貢献することへの責任が芽生えた1日となりました。世の中と真剣に向き合い、日々誠実に生きていきたいと思います。



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