ヤングセミナー
【レポート】人間塾2020年度第14回ヤングセミナー
2020年10月1日
人間塾 第9期生 髙木菜夏
(武蔵野音楽大学2年)
秋の気配も深まる9月24日、第14回ヤングセミナーが行われました。この日は、第2期生の小関昭仁さんと第3期生永井友理さんが人間塾に駆けつけてくださいました。お二人は現在、それぞれ医師、新聞記者としてご活躍されている人間塾の大先輩です。それぞれ自分自身の人間塾との関わりについてお話しくださいました。
小関さんは、「人間塾は自分にとって鏡のような存在です」と述べられました。忙しさに翻弄され、仕事に追われる日々の中、それに巻き込まれそうになると話されました。そんな時、人間塾での教えを思い返すことで、厳しい現実から逃げずに奮闘できると言われました。永井さんは、塾生時代、自分の将来について塾長先生から厳しく問われたことで、新聞記者になるという覚悟を持つことができたとおっしゃっていました。
お二人が人間塾で培った軸を持って、社会で世のため人のために尽力されている姿を直接拝見して、私も同じように進んで行きたいと思いました。そして、日々の教えと学びに真摯に向き合い、行動に移していこうと改めて身が引き締まりました。
セミナーでは、塾生それぞれが軽井沢合宿での学びを振り返りました。ある塾生が、悩みの中から抜けだせない自分がいつまでも居る、と発言しました。それに対して塾長は、「人は変わろうと思えば一日で自分を変えることができる。それができないのは今の自分から抜け出す勇気がなく臆病であるからだ」指摘されました。そして、「have」を中心に生きる人と、「be」を中心に生きる人の2種類の生き方についてお話されました。
前者は所有することが生きることの中心であり、人によってはその内容が財産や権力、悩みや苦しみなのです。所有することに満足し、それに振り回されるような生き方です。一方、後者は今ここに存在する等身大の自分を受け入れ、前を向いて歩み続ける人のことです。塾長は続けて、「過去は取り戻せないものであり、過ぎ去った過去からは学ぶことしかできない。そして未来は不確かなものであり、今という時間も刻々と過去へと流れていく。したがって、過去にこだわらず今を一生懸命に生きることにエネルギーを使うべきであり、その今が過去や未来の自分を形成するのだ」と述べられました。
私は軽井沢合宿を通して、現在の自分の情熱のなさに気づくことができました。自分の思い描く将来には現実味が伴っていないため、一向に前に進んでいませんでした。そして、塾長がおっしゃっていた、「情熱には他の誰でもない自分が薪をくべる必要がある」という言葉を胸に、今一度自分自身と向き合い、覚悟を持って「今」を懸命に生きたいと思います。