ヤングセミナー
【レポート】人間塾2020年度入塾式・始業式
2020年6月19日
人間塾 第7期生 藤原涼香
(東京慈恵会医科大学4年)
2020年6月14日、新型コロナウイルスの影響で延期されていた入塾式・始業式が開催されました。通常とは異なる事態の中、式典をご準備いただいた仲野塾長、壺井専務理事に心からお礼申し上げます。
塾長挨拶にて、仲野塾長は、井上和子スカラーシップの冠になる言葉を紹介されました。それは、「キミにしか創れない、未来を信じて。」という言葉です。塾長は、「未来とは、人がつくるものではなく、キミたち自身が創るものです」とおっしゃいました。そして、井上和子スカラーシップは、単に経済的な支援を行うだけの奨学金制度ではなく、「未来を創る人間」を育成するための場であると述べられました。
新型コロナウイルスの影響により、世界は一変しました。景気の悪化や就職難といったニュースが毎日のように流れ、「これからどんな未来が待ち受けているのか」と不安に思う若者は少なくありません。仲野塾長のお言葉を聞き、私たち塾生は「自分自身が未来を創る存在である」いう自覚を持ち、より良い社会を創るために成長していくべきなのだと強く実感いたしました。
次に、壺井専務理事からのご挨拶がありました。壺井専務理事はお話の中で、「澄心得妙観(ちょうしん みょうかんをうる)」という言葉を紹介されました。これは、澄んだ心でものごとを見ると、誤りのない妙観を得られる、という意味だそうです。不条理や困難な場面に遭遇すると心は曇り、ものごとを悪い方へと考えてしまいます。壺井専務理事は、人間塾は、心の鏡を磨く場所だとおっしゃいました。人間塾での学びを通して心を磨き、澄んだ心で自身の在り方や生きるべき道を見つめていきたいと思いました。
続いて、在塾生を代表して8期生の大月さんが「歓迎の言葉」を、入塾生を代表して9期生の吉田君が「誓いの言葉」を発表しました。大月さんは、「1年間人間塾で学んだ今、ここは厳しさと温かさを持った素晴らしい場所だと心から言える」と結び、9期生に力強いメッセージを送りました。吉田君は、入塾してからオンラインでの指導を受ける中で、人間塾に出会っていなければ考えもしなかったことに心が向くようになったと述べました。9期生という新たな仲間を迎え、塾生一同、互いに切磋琢磨して成長できることを願っております。
式典には同窓会会長の森内さんも駆けつけてくださいました。森内さんは、社会で働くうえで、人間塾での学びは自身の行動の原動力となっているのだとおっしゃいました。そして、人間塾で学べるということは幸せなことであり、かつ、塾生にはその学びを引き受ける責任が伴うのだと述べられました。
最後に、人間塾の設立者である、井上和子さんにご挨拶をいただきました。井上さんは、徳永英明さんの「ROUGH DIAMOND」という曲をご紹介されました。この曲は、井上さんが大好きな曲であり、ぜひ若い人たちにも聞いて欲しいと願っていたそうです。歌詞には、「愛」という言葉がメインテーマとして出てきます。「愛」というと恋愛の意味で用いられている歌が多いと思いますが、この曲で歌われている「愛」は、人間愛を指しているといいます。人間塾で教えていただく「愛」との共通性を感じながら、一同、心を1つにして曲に耳を傾けました。
入塾式・始業式を終え、私たちは井上和子さん、仲野塾長、壺井専務理事をはじめ、多くの方々からの期待と愛情を受けている存在であることを改めて感じることができました。塾生はそれを受けて、自らの人生に責任を持ち、それぞれの未来に向けて精進していきたいと思います。