ヤングセミナー
【レポート】人間塾2020年度まとめ合宿二日目
2021年3月6日
人間塾 第7期生 小川大介
(筑波大学2年)
まとめ合宿2日目も天候に恵まれ、清々しい青空のもとで開催されました。
2日目の最初のセッションは「星の王子様」の一部を参考資料にして行われました。塾長先生による音読の後、各々の塾生が気になった箇所を発表しました。
ある塾生は星の王子様の有名なセリフである「大切なものは目に見えない」のあとに続く言葉を挙げました。それは、「めんどうを見た相手には、いつまでも責任があるんだ」というものです。その塾生はその言葉に愛するということの良い面だけでなく、責任の伴う重さを感じたと話していました。
続いてのセッションでは、前回の星の王子様の一節である「大切なものは目に見えない」というフレーズを軸に展開されました。
塾長先生はご自身の経験を交えて話してくださいました。それは塾長先生がフィリピンで体験したお話です。そこで塾長先生は現地の方にご馳走をしてもらった時の話です。そこでの食事は粗末なものでしたが、非常に心のこもったもてなしだったそうです。塾長先生はその話を通じて、物質的なものではなく、心でものごとを見ることの重要性を話してくださいました。話はさらに進み、学歴や職歴といった我々の表面を固めるものに翻弄されてはならないとお話になりました。そして、我々自身もその様なものに振り回されるのではなく、自分の心の中に大切な軸を持って生きていかなくてはならないとお話ししてくださいました。
昼食後、考えをまとめる時間が取られました。塾生は、散歩をしたり、息抜きをするなど、それぞれの過ごし方で考えをまとめていました。その後、塾長先生による「この1年間を通じた自分の変化は何か?」という問いかけで最終セッションが始まりました。
塾生はそれぞれがこの一年を通じて考えたこと、まとめ合宿を通じて考えたことを話しました。「学歴やプライドといったハリボテの様なものに意識が向いていた部分が変わり始めた」、「目立つことや先頭に立つことが嫌いだったが、自然と責任のある役目を引き受けられるようになった」、「後ろ向きだった自分が前をむいて物事を考えることができるようになった」など思いが分かち合われました。塾生それぞれが人間塾での学びを通じて取り組んだ課題について、ゆっくりと塾生間で共有することができました。
今回のまとめ合宿は私にとって3度目でした。今年は自分自身の振り返りだけでなく、他の塾生の課題や内面をよく見ることのできた合宿でした。年齢を重ねると、内面の深い部分まで話し合う間柄を作ることが少しずつ難しくなってきます。そのため、理想を掲げ、自分の腹の中をお互いにさらけ出せるこの環境は貴重なものだと、今回の合宿を通じて感じました。