ヤングセミナー
【レポート】人間塾2020年度軽井沢合宿一日目
2020年9月25日
人間塾 第9期生 吉田光志
(早稲田大学2年)
9月18日、秋の気配を感じる涼しさに包まれ、感染対策を徹底しながら軽井沢合宿が始まりました。今年度初めての合宿ということもあり、塾生たちは大変緊張した面持ちで宿泊所に向かいました。
最初のセッションで、塾長は宿泊所となっている友愛山荘について説明されました。そしてこの山荘の持ち主であった鳩山一郎氏についてもお話しくださいました。日本の政界と教育界で活躍されたご家族です。「社会をより良くしたい」という志が脈々と受け継がれている中で、その思いは井上和子さんも持っておられ、その結果、人間塾が設立されました。つまり、私たち塾生も「社会をより良くしたい」という大きな志の流れに加わったのです。不思議なご縁ですが、これは運命だと思います。私自身も、受け継がれる魂を社会に還元したい、しなければならないと感じました。
次に、「本当のプライドを持った人は、どのような言動を発するか」という問いが、塾長から投げかけられました。本質的な回答が出ない中、塾長が軽井沢に向かう途中に見かけたマナーの良いツーリング団体の話をしてくださいました。その団体は騒音を立てず、静かにそして礼儀正しく塾長が運転する車を追い抜いて行ったそうです。ツーリングを愛しているからこそ、周りから悪く思われる行為には走らない。つまり、「変なことはできない」という凛とした態度がプライドから生まれてくるというお話でした。
第2セッションでは、自分の課題を発表することから始まりました。多くの塾生が、「自分には情熱や熱意が足りない」と答えたことに対し、塾長は以下のようにおっしゃいました。熱は自然発火するものではないから、自分で燃やさなければならない。立派な志を持っていても、「したい、やってあげたいという志」がないと情熱・熱意にならず、動きは生まれません。志を情熱に変えて持続的に動かすには、自分を鼓舞することが必要なのです。
今まで私は、情熱とは勝手に湧き上がるものだと思っていました。しかし現実では、苦難を前にして挫折しそうになったり、燃え尽きたりすることがあります。そのような状況を乗り越え、情熱を燃やし続けるには、自分自身で心に薪をくべ続ける努力と覚悟が必要だと痛感しました。
引き続いて、積極性についてお話しくださいました。余計な考えが巡り、即座に行動に移せないという塾生たちの発言を例にとり、塾長は定規で線を引く例えを話してくださいました。定規で線を引く時、最初のずれは小さくても、そのまま引き続ければ、やがてはその差は大変大きなものになります。一歩踏み出せないままでいると、一つ一つの選択した行動の差は小さく見えても、いずれ取り返しのつかない大きな差になってしまいます。私も積極性がないことを課題としている塾生の一人です。消極的な状態に留まっている場合ではありません。覚悟を持って生きていかなければならないと強く感じた一日でした。