ヤングセミナー
【レポート】人間塾2019年度第12回ヤングセミナー
2019年10月28日
人間塾 第7期生 小川大介
(筑波大学1年)
去る10月10日に第12回ヤングセミナーが行われました。今回のセミナーは塾長先生の恩師であるジョン・コレットさんのお話から始まりました。ジョン・コレットさんは米国セントルイスの市立図書館々長をなさっていました。塾長先生はコレットさんに文化や芸術に触れる機会を沢山いただき、造詣を深めることの大切さを学んだそうです。
コレットさんとの交流の中で、塾長先生は大きな学びが二つあったとおっしゃっていました。一つ目は、本のみで勉強をすると人間として小さくなってしまう、ということです。コレットさんと劇場や美術館を訪れる中で、自分の知らない世界に実際に触れることの大切さに気づかれたそうです。
二つ目は、自分の死を受け入れることだったそうです。実は、コレットさんは塾長先生と初めて出会ってから6年後に他界してしまいます。肺癌が原因だったそうですが、コレットさんは亡くなる前に、後に残される夫のために一冊のノートを準備しました。そこには、コレットさんが亡くなった直後から夫がするべきことが、すべて列挙されていたそうです。まず、主治医に電話をする。その次に検体を申し出ているので、病院の検体部に電話する。次に弁護士に電話するといったように、夫が混乱して何もできなくなことを恐れ、ノートに書かれている通り順番に一つ一つの事柄を済ませていけばスムーズに事が運ぶように、コレットさんは準備されたのだそうです。このような行為ができるのは自分の死をご本人が受け入れているからだと、塾長先生はおっしゃっていました。
この話から転じて、塾長先生は私たち塾生に、尊敬できる人生の先輩たちと日ごろから交流していますかと、問われました。この問いかけは、人との交流を通して学びを得ているかを問われているのだと感じました。私たちは日々多くの人に会っています。その中で、出会う人が自分にはない素晴らしいものを持っていることに気がつくことがあります。そのような時に、敏感にそのことに気づき学んでいく姿勢が大事なのだと思いました。
また、多くを経験してきている社会人の方々や親の世代から学ぶことも非常に多いです。そのため、自分から積極的に関わっていくことが大事なのだと気づきました。関わっている大人の数も少なく、同年代の人との交流から逃げがちな傾向を私は持っています。人から学ぶという意識をもっと持って生活をしていかなければなりません。
セミナー後に、松田さんと萩野くんを中心としてクリスマスディナーに向けて合唱の練習をしました。今回の合唱の練習には、修了生の遠藤若奈さんが駆けつけてくださいました。 歌を歌うことが得意な塾生もいれば、苦手な塾生もいますが、それぞれ歌うことを楽しみながら上達したと思いました。人間塾では普段の生活ではしないことをすることが多いですが、積極的に練習していきたいです。
今回のセミナーも多くの学びがあるセミナーでした。ありがとうございました。