ヤングセミナー
【レポート】人間塾2019年度第9回ヤングセミナー
2019年8月13日
人間塾 第8期生 島村拓弥
(筑波大学4年)
今回のセミナーは、「仲良しとは何ですか」という塾長の質問から始まりました。塾生たちは口々にいろいろな答えを言いました。「手を繋げること」という小澤くんの答えがみんなの笑いを誘いました。
そして、本当に仲の良い仲間なのかどうかを問ういくつかのゲームに挑戦しました。人間知恵の輪のゲームで、ウォーミングアップが始まりました。続いて、1から21までを誰も同時に声を出すことなく数える「21」というゲーム。さらには、新聞紙の上に5人1組で乗り、達成するごとに新聞紙を半分に折り畳んでいくゲームも行いました。
みんなが楽しく真剣に取り組み、ゲームは大変盛り上がりました。これら3つのゲームを通して、協力体制を築くために重要なことを学びました。それは、自分に与えられた役割をまずは果たすことです。例えば、人間知恵の輪では、絡まっている人は体勢が悪く、ほどく方法が分からないことが多いのです。そのため、既に知恵の輪がほどけているチームメイトが、全体を見て指示や助言をするのが望ましいのです。このように、一人ひとりがすべき役割を果たすことで、知恵の輪をほどくことができます。しかし、その役割は個人が決めるものではありません。自分の役割は状況によって既に規定されていますので、自発的にそれを見つけてその役割を全うすることが大切です。学びの深いゲームの時間でした。
今回は夏季休業前最後のセミナーでした。そのため、塾生各々が9月からの意気込みを発表しました。塾生一人ひとりの目標に対して、塾長がコメントをし、塾生全員にとって大切なことをまとめてくださいました。塾長の言葉の中で、「自分の本領はしっかりと発揮すべき」や「実は人はしなきゃいけないことに縛られて生きている」という言葉が特に心に残りました。
これらは、協力のために自分の役割を果たすことが重要であるという前半のゲームで学んだことに類似しています。社会の一員として生きていくために、自分の役割をきちんと果たし、持ち場を守ることが大切であると実感しました。また、人と会う際にその人と最後に会った時を思い出すことや、その人にとって身近な話題をインプットしてから会話を始めることで、お互いに心を開くことができると教えていただきました。私は、これらのことを十分に意識しないとなかなかできないので、自然とできるように習慣化していきたいと思いました。
今年度入塾の8期生には、夏休みの課題図書として、遠藤周作の『沈黙』、太宰治の『斜陽』、夏目漱石の『心』、森鴎外の『舞姫』、ドストエフスキーの『罪と罰』、トルストイの『戦争と平和』などが、塾長から与えられました。これらの古典的な小説に秘められた「テーマ」を読み解き、作文を書くことになりました。塾長が八期生全員に異なる小説を与えてくださったので、自分へのメッセージが何かあるのではないかと、読むのが今から楽しみです。
セミナー後には、美味しいサンドイッチを塾生皆で頂きました。昼食後、大掃除をしました。日頃、使わせていただいていることへの感謝が、自然と湧き出るような時間になりました。約1ヵ月間の夏季休暇は寂しい気持ちもありますが、成長した姿で戻ってこられるよう有意義に時間を使いたいと思います。ありがとうございました。