ヤングセミナー
【レポート】人間塾2019年度軽井沢合宿三日目
2019年10月12日
人間塾 第7期生 西川泉希
(国際基督教大学3年)
9月23日、軽井沢合宿の最終日を迎え、私たち塾生の表情に変化が表れ始めました。自分が今まで気付いていなかった部分に気付いた人、目をそらしていた己の弱点を正面から捉え始めて苦悩する人、決意を新たに大きな一歩を踏み出そうとする人など様々でした。しかし、どの塾生も合宿参加前と比べ、引き締まった表情をしていました。
最終セッションが始まり、仲野塾長は私たちに「あなた方はどこからきて、人間塾を経て、どこへ行くのか」と問いました。この質問は、塾生にとってなじみ深いものです。なぜなら、塾長はセミナーや面談の際にも、「自分の人生に天から与えられた宿題」として、度々塾生に聞かれるからです。そして、発表者が互いに指名して答えていく中、塾生たちは軽井沢での学びを思い出しながら、各々の言葉で上の問いに答えようとしました。ですが、多くの者は一度目の発言では、自分の思いを上手に表現できませんでした。本当に自分の心からの言葉なのか?端的に自分の過去・現在・未来を「人間塾を経て」という言葉を用いながら表せているか?という事を塾長に指摘されたからです。余計なものを加えず、端的に物事を伝えられるようになるための訓練として、そして合宿の集大成として、塾長は再度同じ質問をされました。少し考える時間が与えられ、また一人一人と答えていき、私は以下のように発表しました。
「私はハリボテの寄せ集めの世界からきて、人間塾を経て、自由の世界へ行きます」と。私は以前、自分の臆病さに囚われていました。特に勝算がある事柄にしか挑まないという弱い心を隠すために、自分を強く見せようと躍起になっていました。取得できる資格を増やしたり、部活の試合での成績を重ねたりすると、その結果、自分自身の価値も高くなる、と考えていました。また、周囲もそういった目に見える物で力関係が決まるような環境でした。
しかし、人間塾への入塾審査の面接で、「今のあなたは空っぽだ」と指摘されました。このことをきっかけに、私は自分の変えなければならない部分を自覚するようになりました。現在、人間塾で様々な方に支えていただきながら研鑽を積んでいます。今後は、上記のような目に見える物に縛られるのではなく、「これが自分の本当にやらねばならぬ事だ」と心の奥でささやく声に耳を傾けたいと思います。そして、自らの心を開放して、私の義務を果たすために生きたいと思います。
2019年上半期の締めくくりとして訪れた軽井沢で、3日間の合宿に参加させていただき、全塾生がそれぞれ多くのことを学びました。そのどれもが、今後生きていく上で、かけがえのないものとなるでしょう。参加者全員がここで得た学びと新たな決意を胸に、未来への一歩を力強く踏み出そうとしていると感じました。