ヤングセミナー
【レポート】人間塾2019年度軽井沢合宿二日目
2019年10月12日
人間塾 第8期生 工藤光太
(東京農工大学3年)
前日の天気予報では雨と言われていたのが嘘のような、素晴らしい散策日和に恵まれ、軽井沢合宿の2日目が始まりました。午前から午後にかけて自由時間を頂きました。私たちは自転車で軽井沢の小道を駆け抜け、いろいろな特徴ある建物に出会うたびに感嘆の声を上げました。万平ホテルやハルニレテラスを訪れ、存分にリフレッシュすることができました。午後のセッションに向けて気持ちを高めながら友愛山荘への帰路につきました。
この日のセッションは、午後から夕食を挟んで計3回行われました。夕食の際には、8期生の大月さんの誕生日をみんなでお祝いし、笑顔が絶えないひとときとなりました。
塾長はユーモアを交え、時に優しく、時に厳しく我々塾生をご指導くださいました。セッション中、塾長は「あなたは何のために生きていますか?」という問いを私たちに投げかけました。この深く、大きな問いを受け、うつむいて考え込む塾生も多くいました。
ある塾生が、「人を幸せにするために生きている」と言った際、塾長は、その塾生に対して他者からの評価に依存する傾向があることを指摘されました。そして、その傾向が強くなりすぎると、「メシアコンプレックス」という状態になる可能性があるともおっしゃいました。メシアという言葉は、「救世主」を意味します。そのような状態になると、自尊心の低さを、他者を助けることからくる自己有用感で補おうとするそうです。そんな心理状態で行う親切は本当の親切ではなく、相手に対して必ずしもいい影響を与えません。
その塾生に対し、塾長は、「親切はやりっぱなし」とおっしゃいました。人に親切をした際、見返りに期待するのではなく、相手がその親切をどう受け止めるのかは、その人次第なのです。その言葉を受け、本当の親切をするために自分はどうなればいいか、改めて考え直す必要性を感じました。
自分の発表の順番が来た際、私は、「社会に生きる人にいい影響を与える人間になるために生きている」と言いました。しかし、塾長はこの言葉は、単なる私の生きる目標であり、私が現在このようには生きていないということを指摘されました。私は5月のお遍路研修で塾長から自分本位に生きていると指導され、それについて自分なりに考え、少しは変わった気でいました。しかし、塾長から本当の今の自分は何のために生きているのかと問いかけられ、まだ私は自分本位に生きているのだと気づきました。そして、私がまだそれを認め、受け入れていないことを塾長は指摘されました。自分の悪い点を認め、そんな自分をもう一度肯定することでしか、前に進み、自分を変えていくことはできません。塾長からのお言葉を受け、自分の生き方を改めて問い直し、嫌いな部分も再度受け入れながら前に進んでいきたいと思います。