ヤングセミナー
【レポート】人間塾2019年度小豆島・遍路研修(第5日目)
2019年5月6日
人間塾 第8期生 小澤徳崇
(多摩美術大学3年)
お遍路最終日は平和の群像の前で記念写真を撮ることから始まりました。平和の群像とは、小豆島を舞台とした小説「二十四の瞳」の登場人物である女性教師・大石先生と12人の児童達をモデルに作られたブロンズ像です。「平和の群像」という題字の揮毫は、元内閣総理大臣・鳩山一郎氏の文字です。人間塾の創立者である井上和子さんにゆかりのある鳩山氏が、小豆島に揮毫を残していることに不思議な縁を感じました。今、私が人間塾で学ばせていただけているのも数々の縁がつながった結果であることを改めて自覚し、感謝の念を抱きました。
6時50分から歩き遍路が始まると、蓄積した疲労を感じました。しかし、最終日の歩き遍路を名残惜しく感じ、力を振り絞って一つひとつお寺を巡りました。お昼には先達の森下さんの奥さんを中心としたボランティアの方々から、うどんのお接待をいただきました。また食後には、「二十四の瞳」の紙芝居を見せていただき、最後まで歩き抜く活力をいただきました。特に、紙芝居はボランティアの方々の名演技のあまり、感動で泣き出す塾生もいたほどでした。
阿弥陀寺で最後の勤行を終え、私たちは晴れやかな気持ちで岡田長栄堂に戻りました。長栄堂の方々が腕をふるって作ってくださったお心尽くしの精進上げを先達の森下さんと一緒にいただきました。お遍路での思い出話は尽きることがなく、とても賑やかな会食になりました。今年で88カ所全ての札所を巡り満願成就となった塾生には、人間塾と岡田長栄堂からそれぞれ記念の品が贈られました。達成感に溢れた先輩塾生を見て、私も満願を達成するべく、来年もお遍路を歩き抜こうと心に誓いました。
お遍路中の4日間、天気が崩れる事は一度もなく、小豆島の雄大な自然は私たちの歩みを応援してくれていたように思います。小豆島の自然と人々の支えのおかげで歩ききることができました。先達の森下さんをはじめ、岡田長栄堂の方々、このお遍路研修に関わってくださった全ての方々に感謝しています。この感謝を糧にこれからの日々を精進して参ります。