ヤングセミナー
【レポート】人間塾2018年度第22回ヤングセミナー
2019年3月14日
人間塾 第6期生 尾森恵実
(東京理科大学3年)
3月7日、平成30年度最後のセミナーが行われました。
この日は人間塾が今年度から開設した「ファーストステップ基金」の報告会がありました。人間塾第5期生である浦山さんが、この基金を活用して、ラオスへ訪れた時の様子を、スライドと共に話してくださいました。首都であるヴィエンチャンには、この国唯一の医学部があります。妊産婦や乳児、五歳未満児の死亡率がアフリカと同じくらい高いこと、傷病による死亡率が比較的高いことなどが問題視されていると説明してくださいました。医療の発達している国であれば普通に治るような患者が、助からない状況にあることを知りました。他にも様々な問題があります。医療費が高いために医療機関にかからずに薬局で薬をもらってしまうことが多いこと。隣のタイにある大きな病院に行くには、22時まででないと国境を越えられないこと、などです。薬学生として医療に携わる私にとっても大変有意義なお話でした。今回浦山さんが参加したプログラムでは、実際に臨床で働いている専門医に講義をなさったそうです。しかし、言葉が通じず苦労した部分も多く、最後は、教える側の伝えたい思い、教えられる側の学びたいという思いが一番大切であることを実感したとのことです。同じ志を持つラオスの医学生との出会いがあったり、浦山さんが作成した評価シートが大変役に立ったりと、ファーストステップ基金を全うされた様子でした。
セミナーの最後に、先日行われたまとめ合宿を一言で表すと何か、という仲野塾長の問いに対して塾生全員が答えました。中でも「自分の持っていた絵の具に気づけた合宿」と言った塾生の言葉は胸に残りました。この言葉は、自分の中に秘めている可能性を見い出す、という人間塾の理念にふさわしい言葉であったと思います。私も自分の中にある可能性を見い出すことができるよう、もっと研鑽を積んでいこうと心に誓うセミナーになりました。