ヤングセミナー

【レポート】人間塾2018年度第17回ヤングセミナー

2018年12月28日

人間塾 第5期生 山崎将志
(東京工業大学 修士2年)

冬の寒さが身にしみる12月20日、今年最後となるヤングセミナーが行われました。セミナー前にはパネトーネやピザ、クリスマスのお菓子などを頂き、大きな感謝を持ってセミナーを迎えました。

人間塾2018年度ヤングセミナー:クリスマスの御馳走

クリスマスの御馳走

セミナーが始まる時に、塾長先生がある歌声を聞かせて下さいました。その歌声は、つい先日亡くなられたナンシー・ウィルソンさんと伊藤君子さんが歌った「きよしこの夜」のデュエットでした。塾長先生はこのレジェンドたちの歌声に関連して、「きよしこの夜」にまつわる逸話を語って下さいました。第二次世界大戦の時のドイツ軍とイギリス軍のお話です。敵対する両軍は、エルベ川を挟んでにらみ合いが続いていました。一発触発の中、12月24日に一時休戦となり、どちらからともなく「きよしこの夜」の歌声が聞こえてきたそうです。その歌声はにらみ合う両軍に広がり、それぞれの言語で「きよしこの夜」を歌い、大合唱になったというエピソードが残っているそうです。

このエピソードは、戦時であっても、決して忘れてはいけない大切なことがあるのだと、はっと気づかされるものでした。今後「きよしこの夜」を聞く度、このエピソードを思い出して、温かい気持ちになるだろうと思いました。

人間塾2018年度ヤングセミナー:人間塾合唱団によるきよしこの夜

人間塾合唱団によるきよしこの夜

次に、塾長は、「シークレット・サンタ」というクリスマスならではの行動について話して下さいました。「シークレット・サンタ」とは、自分が誰かの秘密のサンタとなりクリスマスまでの期間、誰にも知られないようにその人のために何かをし続けるというものです。私はこの言葉を初めて聞いたので、この事柄にどのような意図があるかにすぐに気付くことができませんでした。「シークレット・サンタ」の意味は、感謝されるために何かをするのではなく、その人の幸せのために「黒子」に徹することだと教えられました。良いことをしたのは自分だと、人から認められたいという欲望を、腹の底にぐっと飲み込めるのか、ということが問われています。クリスマスの期間だけではなく、長い人生において誰かの「シークレット・サンタ」になることができるかと、塾長は私たち全員に問いかけられました。

気分が向いたときだけ人に親切にするのではなく、人生において「黒子」に徹することが自分にはできるだろうか。認めて欲しい、目立ちたいという欲望を抑えられるだろうか、と思案をめぐらせました。すると塾長先生から「あなたにとっての人生の美しさとは何ですか」と問われました。私にとって、「美しく生きる」とは、恥じることなく生きることだと答えました。誇りを持って生きていくことこそ私の進むべき道だと、人間塾の学びによって確信していたからです。ここで先ほどの問いに立ち返りました。恥じることなく誇りを持って生きることこそ、自分の認めて欲しい、目立ちたいというエゴを抑え生きていくことなのではないかと思いました。

今の未熟な自分にとっては険しい道ですが、この道を進むと決めたからには、信念を曲げずに生きていこうと決意ができました。




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