ヤングセミナー
【レポート】人間塾2018年度第11回ヤングセミナー
2018年10月18日
人間塾 第7期生 西川泉希
(国際基督教大学2年)
セミナーの当日10月11日は、第7期塾生である中川君の、一日早いサプライズ誕生日から始まりました。はじめ、お弁当をいただいている私たちに、塾長先生がこっそり近づき「せーの、でハッピーバースデーの歌を中川君に」とささやいて回りました。ほとんどの塾生に伝え終わった直後、塾長先生の「せーの!」という大きな掛け声をきっかけに、塾生全員でハッピーバースデーを歌い、中川君の20歳のお誕生日をお祝いしました。中川君は、はじめなかなか状況を掴むことが出来ず、戸惑っていました。しかし、塾長先生がお菓子の詰め合わせを手渡したときにすべてを理解し、満面の笑みで「ありがとうございます!」とお礼を言ってくれました。
今回のセミナーは、お招きしたゲストの鈴木雄介さんに「偶キャリの反面教師」というタイトルの講話をいただきました。「偶キャリ」とは偶然キャリアの略語です。現在のキャリアは自分が最初から目指して行き着いた場所ではない。ご縁を大切にしながら、面倒だと思うことほどチャンスだという思いで、チャレンジし続けた結果が現在のキャリアにつながっている、というお話でした。中でも、私の心に残ったエピソードを二つご紹介いたします。
一つ目は、「人生はパチンコ玉」という言葉です。自分ではどこに行きつくかわからないけれど、その時にしなければならないことに真剣に取り組んでいれば、自然と人生が向かうべき方向に収れんされていくという意味でした。私は講話の直前に塾長面談を受けており、「私の将来が今後どこに向かうかわからなくて、とても怖い」という相談をしていたのです。まさに、この言葉が私の不安に対する答えの裏付けのように感じられました。塾長先生もおっしゃっていた通り、将来の自分の姿は誰にもわかりません。だから、いつか起こるかもしれない問題を憂いたり、将来が見えないことに対して過剰に不安がったりする必要は全くなく、今自分のすべきことを見極め、そのことに全力で立ち向かうことが将来の道を切り開く第一歩なのだと気づくことが出来ました。
二つ目は「生の経験を増やすことが言葉に深みを与える」という、質疑応答の際にいただいた言葉です。日ごろ、私たちは他人と会話をする中で、相手にアドバイスや提案をする機会が多くあります。中でも、自分が体験したことがなく文章や知識だけから学んだ状態で、相手に話す時があります。しかし、それでは言葉に深みが生まれません。経験したことでしか得られない思いが行間に滲み出ると、伝えたいことがより相手にしっかりと届けられるので、生の経験値をたくさん増やしていくことが大切であると思いました。
鈴木さんとお目にかかるのは、今年の5月に催されたお遍路研修以来でしたが、学ばせていただくことがとても多く、お話を聞くことが出来て本当によかったです。お忙しい中、人間塾に足を運んでくださった鈴木さん、このような機会を設けてくださった塾長先生と壺井さんに感謝し、また、今後のさらなる成長につなげていかなければならないという使命感を持ちました。