ヤングセミナー
【レポート】人間塾2018年度まとめ合宿一日目
2019年3月9日
人間塾 第6期生 神薗峻也
(多摩美術大学4年)
ずいぶんと春らしさを感じるようになった3月2日、2日間にわたる2018年度のまとめ合宿が始まりました。場所は、毎年お世話になっている静岡県裾野市にある、不二聖心女子学院内の黙想の家という宿泊施設です。
私は今回が2度目の、そして在塾生としての締めくくりであるまとめ合宿です。修了生である2期生の小関さんも合宿の1日目に参加され、塾生一同緊張感を持ち、学び多き2日間に臨みました。この合宿では、人間塾での1年を振り返り、自分と向き合い、課題を見つけ、覚悟を決めることが目的です。
第1セッションでは、「人間塾で過ごした一年を振り返り、最も印象深かった出来事は何か」と塾長から問いかけられました。塾生はそれぞれ人間塾で過ごした日々を思い返し、答え、それぞれが塾長からメッセージを頂きました。その中で、「今まで親の言うことに反感も無く従っていた自分に気づき、変えなければならないと思った」と語った塾生が複数人いたことが、私の印象に残っています。
第2セッションでは、人を大切にするためには、自分自身が自立し、自分を愛することが出来ていなければいけないというお話が印象に残っております。そして塾長は私たち塾生に「ありのままの自分を受け入れていますか?」と質問されました。その後一時間にわたる散策の時間が行われ、塾生一人一人の自己との見つめあいの時間が始まりました。
第3セッションでは現在の天皇陛下の教育係であった小泉信三先生と、その教えについて塾長は話されました。その学びとは、世のため人のために尽くすためには「人格と識見」が必要である。そしてその二つを育むものは「勉強と修養」である。といったものでした。塾長先生は続けて、これら二つの先に、自分の道徳の形成があり、さらにその道徳は自分の使命につながると論じられました。また、塾長は以前、ある方から、皇室の公務とは何かというお話を伺ったそうです。そのお話の内容は、戦争がない事だけでは十分ではない、一人一人が積極的平和を実行するという意味での平和。人々が安心して暮らせる日々があるという意味での安心。そしてそれらを常に祈ることの出来る心の豊かさを実現するために、公務はなされている、というものだったそうです。塾長はこのお言葉に感動され、このことは公務だけでなく、私たちが取り組んでいる勉強や研究、仕事にもつながると話されました。
合宿初日最後のセッションでは、この1日何を考えたかを塾長に問われました。人と自分を比べ、自己嫌悪に陥ることの多かった私は、その原因が、ありのままの自分を見ようとしない姿勢にあることに気が付きました。今回初めて自分の持っているものを見つめ直し、それを自分の方法で、人を助けるためにさらに伸ばしていくことを決心致しました。
まとめ合宿1日目は等身大の自分を見つめなおし、自身の課題に気付くよい機会となりました。