ヤングセミナー
【レポート】人間塾2017年度第17回ヤングセミナー
2018年2月3日
人間塾 第6期生 皆川舞
(上智大学2年)
積雪が残る1月25日、第17回ヤングセミナーが開催されました。今回は、第3期生の小平寧々さんが駆けつけてくださいました。修了生を交えてのセミナーとなりました。
今回のセミナーでまず塾長は、「愛を与えるということ」は、「何を与えることなのか」と問われました。「能力」や「自分」という発言の中、塾長は「愛を与えることはいのちを与えることである」と言われ、「いのちを与えることは、自分の中に息づいているものすべてを与えることだ」と説明されました。しかも良いものだけ与えるというのではなく、自分の中に息づいている、ネガティブなものも全て含めたうえで、息づいているものを与えることが愛であるのです。
また、愛の本質は、与えることによって相手に何かが生まれ、生まれたものがまた自分に返ってくる、という応答であるとも、塾長は仰いました。自分が期待していないものが返ってくる時もあります。しかし、それを受け取らなくてはならないのも人生であり、望まないものを受け取ったとしても、諦めずに与え続けることが真の人間関係を作り上げていくことに繋がるのです。そして愛するということにおいて、大切なのは相手に何が必要かと考える配慮です。また、いったん関わった他者に対しては、その相手の成長に対する責任についても忘れてはなりません。
同時に、相手の個を尊重し、最後には相手を理解することも重要だと、塾長は続けます。また相手を完全に理解することはできないにしても、理解しようと努力し続けることによって、結果として、自分をも理解することにもつながるのです。つまり、他者に愛を与えることは、最終的に自分を知ることになるのだという、塾長のお話でした。
これらのお話を聞いて、自分がいかに今まで愛のない、冷たい人間であったか考えさせられました。人間塾と出会うまでの私は、人に頼られることを煩わしいとさえ感じていました。しかしながら、不本意ながらも与え続けているうちに、最近では不思議とそれが苦でなくなっていることに気づかされました。
自分もまた、たくさんの人に支えられているのであると、人間塾でのお遍路研修や、日々の生活などを通して、身体で感じることが多くなったからかもしれません。いまだに自分が確実に前に進めているかどうか、常に疑問と葛藤が付きまといますが、それでも目の前の人と誠実に関わり続けたいと感じるセミナーでした。