ヤングセミナー
【レポート】人間塾2017年度第15回ヤングセミナー
2017年12月30日
人間塾 第6期生 尾森恵実
(東京理科大学2年)
2017年12月14日、年内最後のヤングセミナーが開催されました。
この日のテーマは「クリスマス」。世間が浮き足立つ季節の中、クリスマスの本当の意味を塾長は私たちに教えて下さいました。スペルはChristmas、キリストという意味のChrist、ミサという意味のMas、2つの意味が込められている、というお話から始まりました。聖書の箇所を読みながら、12月24日から25日に日付が変わった頃、キリストが生まれた状況を思い起こします。
「そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た~」から始まるルカ福音書第二章1-7は、私が通っていた高校でもクリスマス礼拝の際に毎年生徒で暗唱する箇所であり、とても懐かしく感じるところです。登録をするために移動していたヨセフとマリア、身ごもっていたマリアは、宿が見つからないために馬小屋でキリストを生むことになります。貧しい姿で生まれたイエス・キリストは、まさに、裕福な者ではなく、貧しい者のためにある、ということを象徴しているようです。そして、「救い主が生まれた」ということを天使が告げたのも、羊飼いという非常に低い身分の人たちでした。クリスマスは、(心の)貧しい人を救うためにイエス・キリストが生まれ、心細い思いをしている人に贈り物がおくられた日であるのです。
また、12月25日までの4週間をアドベントと言います。これは日本語で待降節、つまりキリストが天から降りてくるのを待ち望む期間です。冒険という意味を表す“Adventure”は、本来めったに出会えないことに出会うという意味で、このアドベントという言葉が由来であるというお話もとても興味深く感じました。
クリスマスの日にプレゼントを贈るという風習がありますが、本来これは軽い気持ちで行われるのではありません。目の前のその人にとって今一番必要なものを贈るという行為は、誠心誠意をこめるべき行為であり、勇気がいります。プレゼント(Present)は「差し出す」という意味です。塾長は、自分にとって大切なものを差し出せるのか、自分は周りの人に何を「プレゼント」するのか、という問いかけをなさいました。今のアドベントの期間、人間塾をはじめ、自分を支えてくださっている方々に、何を差し出すことができるか、思い巡らせているところです。