ヤングセミナー
【レポート】人間塾2017年度第8回ヤングセミナー
2017年8月5日
人間塾 第2期生 小関昭仁
(聖マリアンナ医科大学6年)
去る7月27日、人間塾にてヤングセミナーが行われました。
私たちは日常生活において、相手を思う心がけをどれほど実践できているでしょうか。今回のセミナーの冒頭、仲野塾長から普段の心がけについてのお話を伺いました。
どこかに訪問する際、持参した手土産をどのように渡すのでしょうか。ただ渡すだけでなく、相手の家族のことまで配慮すること。あるいは御先祖を敬う風習が残っているところならば、相手の気持ちを慮り、御仏壇に持参したものをまず供えることに考えを及ばせているでしょうか。また、何か贈り物を頂いた時には、ただ受け取るだけではなく、感謝の気持ちをきちんとあらわすことが必要です。御礼状一つとっても、相手に送るのにふさわしい内容を表現できているかというところまで意識すべきなのです。とても大切なことだとはわかってはいるのですが、考えが及んでいないことが多くあり、常識的な行動として行っていかねばと、考えを改めました。
続いて、人前での話し方に関する指導をしていただきました。物を売り込むときの話し方や自分たちの活動を理解してもらう時の話し方を例に、塾生が実際に発表をしました。塾生たちの話し方については、自分の体験ばかりを長く話す、抽象的な話ばかりで具体例が無く話がイメージしにくい、などのアドバイスをいただきました。
課題の一つに、何の価値もないようなものに、付加価値を見出し、相手にそれを受け入れてもらうにはどのようにしたらよいか、というものがありました。話を聞いてもらう工夫として、一つには、具体的なエピソードを盛り込み、あわせて相手が経験したことがある状況を想像し問いかけることで、話の話題に注目してもらうことができます。具体例や数字を挙げることに加え、相手が感じているだろうことを混ぜて伝えるなどのテクニックも相手が話に入り込んできやすくなるものとして教わりました。自分の視点から見たことのみを、言いたいように言う独りよがりな話し方では、相手は話に乗って来てはくれません。それでは相手の存在を無視した語りになってしまいます。相手がどんなことを知りたいのか、と気持ちに寄り添うことが求められます。
話し方の具体的なテクニックだけではなく、相対する人のことを十分に考え物事を語っていく重要性を学びました。贈り物を介して相手のことを想うことや、相手を慮って会話をすることを一人一人が意識することで、皆が互いを理解し尊重しあうことが可能になるのではないかと考えました。