ヤングセミナー

【レポート】人間塾2017年度第4回ヤングセミナー

2017年5月30日

人間塾 第4期生 遠藤若奈
(東京農業大学4年)

先日、本年度4回目のヤングセミナーが行われました。今回のセミナーの1つ目のテーマは「愛」についてでした。

塾長の「あなたたちは“愛”が好きですか」という問いかけからセミナーは始まりました。
この質問に対してほとんどの塾生が「好き」と答え、その後も塾長と塾生との間でやり取りが行われた後に、塾長は「恋と愛とは違う。愛は持続性であり、意志がなければ続かない。あえて英語で表現するならbe lovingという状態だ」とおっしゃいました。つまり、相手を愛そうという意志を持ち、能動的に愛し続けなければ、愛を維持することはできないということです。

愛の主題は「愛されることではなく、愛する」ことであり、愛するということは能力である。自分の時間や能力、知っている情報、自分の中に息づいているあらゆるものを、自分のためではなく、相手がその人らしく生きるために与えることである。能力であるということは、誰にでもできることではなく、磨いて学んでいかなければならない、とフロムの考え方も織り交ぜながら講義は続きました。

人間塾2017年度ヤングセミナー:馴染んだ三人

馴染んだ三人

私は入塾して3年目ということもあり、愛について何度かお話を聞く機会をいただいてきました。今では日々愛する努力ができるようになったものの、その苦しさに心が折れそうになることばかりです。自分には愛する能力があるはずだと信じ、日々研鑽をつみたいと思います。

今回のもう1つのテーマ「ナルシスト」についてもお話を聞きました。ナルシストとは自分が1番大事で、承認欲求が高く、愛されることばかりを要求する人のことです。自分は大丈夫、と思ってしまいがちですが、塾長は「私たちの誰でもが、このナルシズムを持っており、成熟した大人になるには自分のナルシズムにいち早く気づき、生産的な性格に切り替えることが大切だ」とおっしゃいました。自分自身の愛されたいという欲求に気付き、受け入れ、変化させていくことは簡単ではないかもしれませんが、挑戦していこうと感じました。

そしてセミナーの終盤には「どのように美しく生きるのですか?」という生きる美学について投げかけられ、今も心に響いています。私という存在はちっぽけで、人生についてどんなに時間をかけて悩み、考えたとしても答えの出ないことが山ほどあります。しかし、「なぜ生きるのか」を常に考え、その時その時の答えを見つけ、信じることを繰り返すことで、自分の言葉で物事を語ることのできる深みのある人間に成長していきたいと感じました。愛を切り口に、他者への向き合い方や自分の生き方について、改めて考えるきっかけをいただいたセミナーになりました。

人間塾2017年度ヤングセミナー:月下美人と共に

月下美人と共に



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