ヤングセミナー
【レポート】人間塾2016年度第8回ヤングセミナー
2016年8月1日
人間塾 第5期生 山崎将志
(東京工業大学4年)
夏の暑さも佳境となる7月28日に本年度8回目となるセミナーが行われました。厳しい暑さの中でも集まった塾生は塾長先生の点呼に元気に返事し、笑いと活気に包まれながらセミナーが始まりました。
本日の一つ目のお話から私が感じたテーマは「支え合い」でした。塾長先生が高校生の時のソフトボール部のお話をしてくださいました。少数精鋭ながらも、できる者ができない者の分までカバーをして、勝てないと思っていた試合に勝った、という趣旨でした。この教訓は私たち塾生が現在取り組んでいるシンポジウムに大きく活かすことができます。シンポジウムの準備では各々が役割を持っていますが、人には得手不得手があります。これを「それは彼の役割だから」と言って手伝おうとしなのではなく、塾生全体で助け合い、支え合うことがシンポジウムを成功させる秘訣なのではないかと感じます。自分に割り当てられた仕事でなくても、自分のものであるように考え取り組むことができなければ、この助け合いは成し遂げられません。このことはシンポジウムに限らず、将来わたしたちが社会に出て何かを成し遂げていく上で、とても重要であり、かつ大変基本的な考え方だと思いました。
また、次に旧約聖書のコヘレトの言葉3章から、すべてのことがらには時がある、という箇所を引用されてお話がありました。『何事にも時があり 天の下の出来事には全て定められた時がある。……』という箇所ですが、人生はネガティブな時もポジティブな時も様々な時が波のようにやってくるものです。どうしてネガティブな時を経験しなくてはならないのかといくら考えても、ちっぽけな私たちにはそれらすべてを理解することは許されていない、というものでした。塾長先生はこの言葉の解釈として、すべてを理屈で理解することは許されていないのだから、まず目の前のことから逃げずに真摯に取り組み、一つずつ良くしていくしかないだろうとおっしゃいました。私はこの言葉と、塾長先生の解釈の意味の深さと広い視点に感動しました。そして同時に、自分の愚かさを大きく感じました。私は頭でっかちで、どんなことも考えれば何かはわかるのではないかというような考え方を持っていました。しかし、その考えは単に驕りでしかなく、行動につながる思索でなければその思索は無為なものだと痛感しました。よく考え、よく実践のできる人間になれるように、これからも日々人間塾で研鑽していきたいです。