ヤングセミナー

【レポート】人間塾2016年度第6回ヤングセミナー

2016年7月1日

人間塾 第4期生 遠藤若奈
(東京農業大学3年)

6月も末となり暑さもだんだんと増してくる今日この頃、23日に第6回目のヤングセミナーが行われました。今回は在塾生に加え、修了生の先輩方2名も参加してくださり、嬉しさと懐かしさを感じるセミナーになりました。

今回のテーマは哲学的なものでした。数多くの哲学者がいる中で、塾長は、「ニーチェ」に焦点を当てて話を進められました。私たちに与えられたテーマは大きく分けて2つでした。その1つ目は、ニーチェの残した言葉「神は死んだ」に込められた意味は何か?ということです。

ここでいう神はキリスト教の神であり、一見するとニーチェはキリスト教の痛烈な批判者であるように思われます。しかしニーチェ自身も真摯にキリスト教に向き合い、「真実を求めよ」というキリスト教の教義を忠実に思考したがゆえに、自らもキリスト教の批判者となったのでした。

では、なぜ彼は「神は死んだ」という発言に至ったのでしょうか。それは、言われたことをすべて信じ、鵜呑みにする人間を彼は非常に嫌っていたからです。「本当にこの教えは正しいのか」という姿勢を持たず、言葉そのままの意味だけを捉える人々に「自分自身の価値観を持って生きるべきではないのか」と彼は強く挑みました。

人間塾2016年度ヤングセミナー:塾生の真剣な表情

塾生の真剣な表情

そして、私たちに与えられたもう1つのテーマは「末人」と「超人」についてでした。これもニーチェが残した有名な言葉なのです。夢も希望も創造性もなく、物事を損得勘定で考え、努力や面倒なことは避け、自分さえ良ければという考えで生きている人のことを彼は「末人」と呼び、軽蔑しました。そのような「末人」ではなく、自分の弱さをきちんと見つめ、苦しく辛い状況の中でも自分の道を見つけて生きる人、すなわち「超人」になりなさいと彼は主張したのです。

私はこれらのお話を聞き、「自分自身」を持つことがいかに大事であるかを考えさせられました。そして、その自分を信じ、どんな自分でも肯定し受け入れられること、愛することをしなければならないと感じました。どんな人でも、自分の嫌いな面は受け入れたくないと感じるのは当たり前です。まずは自分を肯定することが大切です。私は自分を受け入れたうえで他者も肯定し、どんな人生でも毎日幸せを感じながら生きたいと思います。

今回のセミナーは、自分と向き合い、物事を深く考える癖をつける必要性を感じるものでした。そして、他者とたくさん関わることで、自分の軸を少しずつでも強固にしていこうと改めて思う機会となりました。大きな壁にぶつかった時に絶対的に信じることができる自分になれるよう、日々努力を重ねたいと思います。

人間塾2016年度ヤングセミナー:差し入れをいただきました

差し入れをいただきました




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