ヤングセミナー
【レポート】人間塾第五回修了式
2017年3月21日
人間塾 第4期生 神薗春香
(東京医科大学4年)
温かな春の風が感じられるこの季節、私たち7名の修了生のために第5回修了式を挙行していただきました。それぞれ修了に至るまでの日々を思い返し、緊張した面持ちで式に臨みました。
設立者の井上さんのお話から始まり、その中でブーバーの言葉を引用しながら、「我とそれという関係では、殺伐とした関係になってしまう。我と汝の関係こそが、真の人格的出会いをもたらし、お互いに思い合える社会を築いていけるのです」と仰いました。これは私たちが「人と人とをつなぐ存在となる」という人間塾の理念に通ずることであり、私たちが社会で人と共に生きていく上で大切なことだと思いました。
入塾した当初は、どのように人と人とをつなぐのか分かっていませんでした。そんな私に、どのような存在となるべきなのかを、身をもって教えてくださったのが人間塾です。今までは、塾生のためを思い、尽くしてくださることに対して「どうしてこんなに尽くしてくださるのだろうか」と不思議に思っていました。しかし、人間塾の方々と関わっていく中で、見返りを求めず、他者に分け与えることによって、人は温かさを感じることを知りました。そして、その温かさを次の人につなげていきたいという思いが生まれることを実感しました。今では、他者に歩み寄り、惜しみなく尽くすことで、我と汝の関係が築かれ、人と人とがつながるのだと確信しています。
修了式も佳境を迎える中、これから新たな道に進む修了生に対して、塾長から書の贈呈がありました。私が頂いた書は「祐(ゆう・たすける)」でした。「大きな存在からたくさんの恵みと助けを受けていること。そのことを忘れず、自分に自信をもって進みなさい」というメッセージが込められていました。かつて、周りの評価が気になり、自信を失って逃げたくなる私に、「あなたにはたくさんの恵みが注がれている。たくさんの恵みを与えられて育った自分を信じなさい。私はあなたを信じている」と塾長が向き合ってくださったことを思い出しました。そして、この書を通して「今までいただいた恵み、そしてこれからもいただく恵みとどう向き合うのか。どのようにそれを他者に分け与え、たすけ続けていくのか」という課題を与えられたのだと思います。
決してすぐに答えが出るものではありませんが、他者と共に支え合い、精進していこうと決意した修了式となりました。ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。