ヤングセミナー
【レポート】人間塾2016年度まとめ合宿2日目
2017年3月9日
人間塾 第5期生 上江洲仁美
(慶應義塾大学4年)
晴天に恵まれ柔らかな日差しのもとで、人間塾まとめ合宿も二日目の最終日を迎えました。人間塾の本年度の活動は3月2日のセミナーと修了式を残すのみとなりました。この一年間は本当にあっという間で、人間塾では濃密で有意義な時間を過ごさせていただきました。まとめ合宿二日目は、今までのセミナーと前日のセッションを踏まえて、与えられた課題に向き合い、それについて考えたことを分かち合いました。
温かな朝食をいただいた後、二日目最初のセッションが始まりました。塾長はまず使命についてお話し下さいました。やりたいこと、できそうなことに捉われずに広い視野で使命を模索することが大切であるとおっしゃいました。今の自分では達成できそうにない、しかし己の人生をかけて懸命に生きれば、明るい光が見えそうな予感がある。困難の先に微かに滲む未来に向かって飛び込んでいくことが使命だと理解しました。
私たち塾生はこれから社会に出る種であり、様々な場所に蒔かれていきます。もしその場所が、陽当たりもよく水も十分に与えられるところであれば、私たちはそれほど大きな問題もなく綺麗な花を咲かせることができるでしょう。しかし人生はそう上手くいくことばかりではありません。塾長は「資源の少ないところで最大限に咲くにはどうしたらいいのか」ということを私たちに問いかけました。20、30年後花を咲かせるための根っこを私たちは持っているか、と問い続けます。根っことは、表面に見えていないもの、しかし幹をしっかりと支える部分です。花や葉っぱ、茎など見えている部分よりも、大きく力強く広大に根を張って、水分や栄養を吸収しています。私たちも、常にアンテナを張り様々な事柄、人々に興味を持って、精一杯根を伸ばして栄養を吸収していかねばなりません。将来花を咲かせるための根っこを、今から作り、育てることが大切なのです。
昼食前に自由時間となりました。自由時間では、各自が思い思いの場所に赴き課題に向き合います。昼食後、分かち合いの場がもたれました。塾生は限られた時間の中で、塾生として一年間意識してきたことや、現時点での使命について語り合いました。己の思いの丈をまとめ語ることは難しかったですが、塾生一人一人の発する熱い言葉が胸に迫ってくるようでした。塾長は塾生の言葉に耳を傾けながら、来年も人間塾に残る塾生には深い考えを促し、修了していく塾生には熱い激励の言葉を下さいました。
4月から人間塾は新しい年度となり、第六期生を迎えます。修了生には、新社会人として就職する者や、大学院で学びを深める者がいます。在塾生は塾長のご指導のもと、第六期生と共に悩み学んでいきます。皆進路は違いますが、苦難の中にあっても希望や情熱を胸に抱いて、自らの使命を全うするため邁進していきます。私も修了していく予定ではありますが、いつまでも人間塾塾生として、人と共に生き、人と人を繋ぐ存在となれるよう精進して参ります。