ヤングセミナー
【レポート】人間塾2016年度軽井沢合宿最終日
2016年10月6日
人間塾 第3期生 加藤有香
(東京医科大学4年)
9月19日、朝の肌寒さが秋の訪れを感じさせてくれました。軽井沢合宿最終日、合宿の集大成である「分かち合い」の時間を私たち塾生は共有しました。
今回の合宿では、自分自身を問い続けること、人間塾とは自分にとってどのような存在か、今後自分はどう生きていきたいのかなどを、常に自分に問い続け、考えました。その総まとめとして、分かち合いでは、「あなたは何のために生きていますか」という問いと、「合宿が終えてからどのようなことに取り組んでいくのか」という2点について、全塾生が話しました。一人ひとりが語る言葉に真剣さと重みを感じ、この合宿の成果を感じることができました。自分がいままで行ってきた「コミュニケーション」の在り方を友人から指摘され、他者本位とは何かという課題に苦しんだ塾生。自分の人間としての土台が何かを自覚することが難しいと悩む塾生。自分を覆っている殻を破ることが難しい塾生。それぞれが考え、苦しんでいることを話しました。
それを聞いて塾長は、塾生一人ひとりに叱咤激励の言葉をかけていきます。その言葉の中に、塾生の可能性を信じているという確信と愛情をとても強く感じました。私達は、まだまだ「人間塾」というゆりかごの中で悩み揺れていること、その中で自分の課題に挑み、自分に向き合っていきたいと強く感じました。
また、塾長は最後に次のような言葉を紹介してくださいました。「ぜんざいをおいしいと感じるのは、一つまみの塩が隠し味に入っているからです。塩は溶けてその姿形は見えなくなっています。しかし、ぜんざいの本当の美味しさを引き出す重要な役割を果たしています。あなたたちは、この世の塩になりなさい。」と。この言葉は、今から40年以上前に、塾長が通っていた中学校の当時の校長先生が話された言葉でだそうです。その言葉が塾長にとって今も忘れられない人生哲学であるそうです。そして、塾生自身も社会にとって、他者にとっての塩となることが大切であることを、塾長は力説されました。
私は、この話を聞いて他者の良さを引き出すためならば、自分の軸をその他者に譲ること。そして、自分の行為が目に見えないものであっても、それを行い続けることで人を支えられる人間になりたいと思いました。