ヤングセミナー
【レポート】人間塾2015年度第16回ヤングセミナー
2015年12月29日
人間塾 第3期生 永井友理
(上智大学3年)
2015年12月24日、早朝に降った雨も午前中には止み、この日は夕方から塾生が集まって人間塾内の大掃除をしました。普段使わせていただいているセミナー室や集いの部屋、事務室内を徹底的に掃除しようと皆で奮闘。今年一年の感謝をこめ各自が持ち場にこだわりを持って行ったため、掃除後は清々しい気持ちになりました。その後のセミナーでは、まず冒頭でイタリアのクリスマス菓子・パネトーネやケーキを頂きました。この伝統あるお菓子・パネトーネは、私にとって初めての味でした。
セミナーでは、クリスマスにちなんで新約聖書の「ルカによる福音書」を用いて講義が行われました。クリスマス、つまりキリストのミサと呼ばれる日の物語は貧しいベツレヘムから始まります。ヨゼフと身重だった妻のマリアは宿屋の馬小屋でイエスを生み、その知らせを最初に聞いたのは貧しく追いやられた身分の羊飼いたちでした。塾長はこの有名なエピソードを通して、イエス・キリストが苦しみや絶望の淵に追いやられた人に光を与えるためにお生まれになったという、そこにこめられた意味を私たちに問われました。
セミナーの終わりに、塾長は「である」と「できる」の関係、というお話を紹介されました。社会は「~できる」からあなたが必要である、という関係ばかりで成り立っているけれど、人と人のつながりは本来ただ、「あなたである」だけで十分、というもの。クリスマスの一日くらいは、「である」という関係でありたいものですね、とお話されました。たとえば家族、友人、恋人など大切な人と過ごすクリスマスには、「あなたである」というだけでその存在の意味は十分なのです。セミナー後に談笑しあう塾生や塾長の姿を見て、まさに「あなたである」だけでつながっている温かさを感じました。