ヤングセミナー
【レポート】人間塾2015年度第15回ヤングセミナー
2015年12月26日
人間塾 第4期生 遠藤若菜
(東京農業大学2年)
今回のセミナーには11月15日に行ったシンポジウムをきっかけに、新たに3名の方が体験をしたいと参加されました。よって、人間塾は普段よりもにぎやかな雰囲気に包まれ、ヤングセミナーが始まりました。
今回のテーマは「幸せ」についてでした。シンポジウムにおいても私たちに投げかけられた「幸せは義務であるのか」という問いを切り口に話が進められていきました。
自分の幸福は他者に対して義務を負っており、幸せにならなければならないと思って生き、幸せであるならば、周りも幸せになる。だから幸せを自分に課して生きていかなければならない、と塾長はおっしゃいます。
しかし、塾生の中にはこの「義務」という言葉に引っかかりを感じる人もいました。なぜ、自分の幸せを「強制」されなければならないのか、という疑問が投げかけられました。
塾長の答えは「他人に影響を与えるからである」というものでした。例えば、「自分が幸せになるかどうかは全くの自由であり、周りの人や出来事に対して不満ばかりを言っている」人に、あなたは近づきたいと思うのか?いや、誰も近づきたくはないだろう。また逆に、幸せを求めて生きている人を見て、生きるとは何と美しいものだろうと感じる人もいる、と塾長は言われるのです。私はもともと、幸せは義務という考え方に納得していましたが、この言葉を聞いてさらに腑に落ちた感覚がしました。
では、幸せとは何なのであろうか。これが今回の最大のテーマになりました。
塾生たちからは、家族と過ごしている時間、自分の身を削ること、衣食住が足りていることなど、様々な意見が出ました。また同時に幸せとは「状態」であるのか、「結果」であるのか、あるいは「感じるもの」であるのかという議論にまで発展しました。
私自身、今回のテーマはとても興味深く、とても考えさせられる内容でした。私は苦労があった日も、何かと上手くいかなかった日も、今日も幸せだったなぁと毎日のように感じて生きています。しかし、一体なぜ幸せなのか、何に対して幸せに感じているのかが未だに自分の中で発見できていなかったからです。セミナー中もずっと考えていましたが、結局明確な答えは見つかりませんでした。
しかし、今の私でも確実に言えることは、「幸せは他者とのつながりの中にある」ということです。私はこの1年間、部活動の部長を務める中で、多くの団体と関わり、たくさんの人に出会いました。自分が活動するにあたり本当に多くの支えがあること、少しのことで声をかけてくれる人がいること、辛い状況にいても笑顔を向けてくれる人、いつでも相談に乗ってくれる人、それぞれの人の思いが本当に心に沁みました。人脈は宝だと思います。私たちは人とつながるために生きているのかもしれません。
塾長は最後に、幸せになるための条件を私たちに教えてくださいました。それは、「希望」と「自分を律する心」です。このヒントをもとに、私はもっと幸せについて自分の中で深めていこうと思います。
「幸せに生きてほしい。だって人に影響を与えるのだから。」
今回のセミナーで私の心に突き刺さった言葉であり、セミナーの内容が詰まった言葉でもあります。私はこの言葉をモットーにこれからも生活していこうと思います。