ヤングセミナー

【レポート】人間塾2014年度第11回ヤングセミナー

2014年10月30日

人間塾 第3期生 宇野勇気

10月20日に開催された第11回目のセミナーのテーマは、「人類全体の中の、固有の存在である私」でした。

仲野塾長は以下の三つの問いを塾生に投げかけました。
まず一つ目は、「ひとりの人間として、親から、先祖から、あなたは何を受け継いでいると考えますか?」という質問です。
二つ目は、「あなたは子孫に何を受け継がせたいですか?」
そして最後に、「何が人類に普遍的に大切なもので受け継がれるべきものだと考えますか?」という問いかけを、私たち塾生は投げかけられました。これら一連の質問に、各自が応えながらセミナーは進行していきました。

意見を交わす塾長と塾生

意見を交わす塾長と塾生

最初の二つの質問に対しては、自分のこれまでの経験を思い起こし、それぞれに思い思いの答えを見出していきましたが、最後の問い「人類に普遍的に大切なもの」に関しては少し趣が異なりました。すなわち誰にでも当てはまる、普遍的なものについて塾生は考えを巡らせる必要があったのです。個人の体験だけからではない、人間全体にとっての普遍的なものを考えなくてはなりませんでした。

自分自身だけ、あるいはせめて自分の家族だけは、という「狭い」範囲の幸せを追い求める生き方もあるでしょう。この21世紀の現代社会を生きる我々にとって、それはごく当たり前であり、不自然に感じるということはほとんどないように思います。近代化が進んできたこの数百年、こうした個人主義はグローバルスケールで急速に世界を飲み込んでいます。

しかし仲野塾長はそうした生き方に対して、次のように語りました。「自分さえよければいいという考え方を、皆さんにはして欲しくありません。人類の一員として全体にとって利益となることを考えてください。あなた方は、唯一無二の固有の存在として生まれてきたからこそ素晴らしいのであり、同時に、人類全体に何らかの形で寄与することができる存在であるはずだからです。」

今回のセミナーを通して私は、自分が誰とも比べる必要のない固有の存在であると認めることで、他者との違いを尊重できるのだと思いました。また、自分に対してと同じように人を愛する「博愛の精神」が涵養されるのだと強く思いました。



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