ヤングセミナー
【レポート】人間塾2014年度第8回ヤングセミナー
2014年9月20日
人間塾 第1期生 水元文香
夏の暑さもだいぶ和らぎ、過ごしやすい日々となりました。
約一ヶ月の夏休みを経て、久しぶりのヤングセミナーが開催されました。
今回のテーマは大きく分けると「人と人とを繋ぐ存在になること」と「人生を生きる目的と手段」の2つでした。
前者のテーマについて。
まず私たち学生は、人間塾や学校という場などを通じて「人とつながっている」状態です。
しかし、人間塾塾生としての役割から考えると、
「人と人とをつなぐ存在」になり、その輪を社会全体に広げていくべきであると、改めて仲野塾長から伝えられました。
そのような存在になるためには、「他者への興味関心を持つこと。 そして、他人が置かれている状況を、我が事のように感じられること」が必要不可欠だと教えられました。
例えば、道端で困っている人を見かけたら、その人が何に対して何に困っているかを見極め、適切な対応をすべきです。
身体の不自由な方であれば、より一層配慮を必要とします。
例えば、目の不自由な方にとっては、白杖と点字ブロックは命綱のように重要なものです。もし点字ブロックの上に、空き缶のような障害物が落ちていたら、目の不自由な方にとっては大きな障害物となります。目が見える人にとっては気にも留めない小さなことでも、異なる条件で生きている人にとっては、状況は全く異なって映るのです。
身の周りで困っている人がいないかよく気を配り、もし出会った場合は出来る限りのことをする。そして、そのような心がけのできる人を増やしていけるよう努める。
その積み重ねが、人とのつながりを生み出すことであり、私たち塾生に求められていることだと塾長は仰いました。
改めて、塾生としての自覚を胸に、他者への配慮の気持ちを持って日々を過ごそうという気持ちになりました。
後者のテーマでは、塾長から
「人生の目的を達成するためには、手段は何でもよいのか?」という問いを投げかけられました。続いて、手段を問わない目的達成の中で、最も非人道的で理不尽なことは、「戦争」であると例を挙げられました。
国家単位で大きな決断をするとき、その決断に対して賛成の国民もいれば、反対する人もいます。そして双方の意見がまとまらない場合、武力を行使する戦争に発展することがあります。
戦争は勝負がつけば終わります。勝った方は英雄扱いされ、負けた方は犯罪扱いされるなど、結果如何によって、その扱いには差が生まれます。
しかし戦争の結果、平和がもたらされたとしても、勝者が英雄扱いされようとも、戦争によって命を奪われた遺族や友人からしてみれば、心の傷は癒されることはありません。
これが、手段を問わない目的達成の恐ろしいところだと塾長は仰いました。
達成したい目的があるのは、生きる糧となりますが、その目的のために手段を選ばないという考え方でよいのか?
私たちも、目的と手段の関係性の中で行動をとっています。自分の行動の良し悪しをじっくりと振り返る必要性があると強く感じました。