講演会
【ご報告】ぷらっとほーむ主催:塾長講演会・シンポジウム(山形市)
2014年11月25日
人間塾 第1期生 水元文香
人間塾 第2期生 吉田辰哉
【塾長講演会/シンポジウム】
11月16日、山形にて、人間塾の活動助成金を受けた「ぷらっとほーむ」主催の講演会/シンポジウムが開催されました。ぷらっとほーむは、子どもや若者が気軽に立ち寄れるフリースペースを運営する、山形を拠点とした団体です。
第一部が、仲野塾長による講演会「今日はじめよう、ありのままの自分から」でした。そして、第二部が、仲野塾長、ぷらっとほーむ共同代表の滝口さん、同じく共同代表の松井さん、ぷらっとほーむ利用者の設楽(したら)さん、亀山さんの5名でのシンポジウム「わたしたちと“不登校・ひきこもり”-どのような支援に意味があったか-」という二本立てで行われました。
講演会の中で塾長は、人間塾とぷらっとほーむは、「ありのままの自分の尊さ」について共通の理念を持っていると話しました。その内容は、「どんな学校に通っているか、また学校に通っているか否か」や「どんな仕事をしているか、また仕事をしているか否か」はさほど重要なことではなく、むしろそういった肩書きや飾りを取り去った「ありのままの自分」を認め、愛せるかどうかが重要であるということでした。仮にいま、一歩を踏み出せずにもどかしい想いをしていたとしても、「自分の可能性を信じて、自分を惜しみなく使って、いつか新しい世界へ飛び込んでいきたい」という“希望”を持つことが大切であると、塾長は力説しました。
また、そうした“希望”を持ち、ありのままの自分を認め、それを他者にまで広げていくことで、他者のことも尊重し、人との繋がりを生み出すことにもなるのです。「他の人は、どのような希望を持っているのだろうか?」といったように、他者にも興味を持ち、尊重することが重要だということです。人間塾も、ぷらっとほーむも、そのような「誰もがありのままの自分を認め合え居場所作り」を行っているということで、意見が一致していました。そんな塾長の言葉を聞き、思わず涙する参加者の方も何名かいらっしゃいました。
人と人とを繋いでいこうとする人間の「核の部分」を育ようとしている仲野塾長、「誰もが気兼ねなく集える場を作りたい」という熱い想いを持った滝口さんと松井さん、ぷらっとほーむで羽ばたく力を養い、新しい一歩を踏み出した設楽さんと亀山さん、そして、ぷらっとほーむ関係者の方々の想いがぎゅっと詰まった、素晴らしい集いの会になりました。
【ぷらっとほーむ訪問】
講演会終了後、ぷらっとほーむの本拠地であるフリースペースに案内していただきました。山形大学のすぐ近くにある山形市緑町を訪ねると、螺旋階段の付いた特徴的なビルの三階にフリースペースはありました。中に入ると、ぷらっとほーむのメンバーの方々が温かく迎えてくださいました。
代表の滝口さんと松井さんがポスターを見せながら日々の活動内容を紹介してくださいました。文化祭や映画上映、ライブなど、活動内容は非常に多岐に渡り、中にはコスプレ体験のような、非常にユニークな活動もありましたが、そのように様々なチャンネルを設けることで、より多くの人がぷらっとほーむに足を運ぶことができるようにしているとのことでした。いろいろな人が気兼ねなく集まることのできる場所を目指し、代表自らが率先して様々なことに挑戦している姿に非常に感銘を受けました。
その後フリースペースにてお茶を飲みながらぷらっとほーむのメンバーの方々と歓談しました。全員自己紹介をしてくださり、ぷらっとほーむとの出会いやぷらっとほーむへの思いを語ってくださいました。フリースペースで歓談しているときはみんな自然体で、飾ることなくありのままの自分を話してくださったように思います。それができるのは、ぷらっとほーむというありのままの自分を受け入れてもらえる場所があるからこそだと感じました。引きこもりや不登校など、大変な経験をしてきたにも関わらず、自分を受け入れてくれる場所と出会うことで、今を楽しく、自分らしく生きている姿を見て、非常に元気づけられましたし、はっとさせられもしました。
人と繋がり、自分の居場所を持つことが大事だということは、頭では分かっていたつもりでしたが、忙しい生活の中でその価値を見失っていたと思うところがありました。ぷらっとほーむの方々の生き生きとした姿を見て、改めて一番大事にすべきことに気づくことができました。
山形に行き、ぷらっとほーむの方々と出会う機会を与えられたことに本当に感謝しています。関係者の皆様、ありがとうございました。
※ご参考: ぷらっとほーむのウェブサイト
※ご参考: ぷらっとほーむのブログ