塾長のそれでええやん!
来た道~アメリカ編~その3
ブレンリー博士「奨学生に対して、ただお金を渡すだけでなく、2週間に一度の勉強会に参加し、おまけに食事の心配までしてくれる・・・。地に足をつけて現実的な問題にかかわっていく姿勢が溢れているね」
仲野塾長「色々な背景をもった人間が集うわけだから、それらを一つの方向性をもった活動にしていかなくてはならない、そこが難しいんです」
師・ブレンリーと弟子・仲野
ブレンリー「それはそうだが、君は人々を一つの考え方に集約させることを求めているわけではないだろ?!講義やセミナーの内容も然りだ。多様な宗教家、哲学者、文学者から学ぶことは多い。君自身の固有の考え方はあれども、人々に教育という手段でアプローチする時には、ありとあらゆる「役立つと思われる」視点を取り入れながら、それらをもって人々にチャレンジするわけだ」
仲野「はい、それらのことは20年以上前から心掛けてきたつもりだけど、ときとして不十分だったかもしれない。しかし、民主主義的手法の中にあっても、これだけは外してはいけない「絶対的価値」があると思う。これを探求することに人間塾の教育の真価がある」
ブレンリー「なるほど・・・。君は一切の営利は求めず、教育そのものを全く理想主義的な中で育てたいのだね」
仲野「その通り。全くの理想主義。この世の中だからこそ、理想主義のみで勝負したい。」
思索の宝庫・セントルイス大学図書館
ブレンリー「しかし、営利を求めず教育の理想だけで勝負したいとなると、人間塾の動機そのものを疑ってくる輩が出現するね。また、何か裏が隠されてるのではないかと誤解されたり・・・。なかなかのいばらの道だ」
仲野「それらについて全く恐れていません。人間塾との出会いが、その人にとって大きな転機になったり、助けになったり、憩う場所になると確信しているから」
ブレンリー博士と塾長・仲野の議論はいよいよ佳境に・・・。次号でお伝えします。