心に響く 講演・セミナー集
国境なき親子の愛~その4~
その後も沢山の子どもを観察してきましたが、
アメリカの子どもたちは、
言葉を使って自分の思いを表現することが上手なんですね。
もちろん、日本にも言葉を使って、積極的に自分を表現する子どもは沢山いました。
でも、どちらかと言えば、
おとなしい子が多かったように思います。
30年近く前の話なので、
今の子どもたちの気質とは、また違うと思いますが、
いかがでしょうか。

こうした、子どもたちを育てる原動力になるのは、
やっぱり、子どもたちの親、
そして親の世代です。
日本でも、アメリカでも、
文化的に異なる国々であっても、
共通しているものは、
皆、一番良きものを次の世代に伝えようとする心です。

それが本当に良きものであったか、
そうでなかったかは、
何十年も経って、
歴史を振り返ったときにしかわかりません。
私自身も、たくさん良いものを、
親から、祖父母から、
そして多くの方々から伝えてもらいました。
もしかすると、
足りなかったものもあるかもしれません。
でも足りなかったことを嘆くよりも、
たくさんいただいたことに感謝したい。
そして、今度はより良い形にして、
次の世代にどう残していくのか・・・
これこそが私たちにとっての、
大きな課題だと思うんです。

私自身も含めて、なかなか上手にできませんが、
私たち一人ひとりの大切な使命だと思っています。
(了)