心に響く 講演・セミナー集

国境なき親子の愛~その3~

日本のお母さんたちは、
「手も、口も出さないでくださいね」と最初に約束すると、
皆、「わかりました」とおっしゃいます。
そして、椅子に座って子どもを見守ります。
ここまでは日本もアメリカも同じ。
さて、子どもは遊びを進めていく中で、行き詰まった時に、
やっぱり「ママ」と言いたくなるんですね。
すると日本のお母さんは、「ママ」と子どもが言う前に、
「それでいいの?」

できるよ!

「大丈夫なの?できるの?」
「ママは心配よ」と言って予防線を張るんです。
子どもはそれだけで、カッと緊張してしまいます。
「このままだと間違う」
「間違えたらどうしよう」と思って、
その都度、お母さんの顔色を見てしまうんです。
顔色を見られたお母さんたちは、
「口も手も出してはいけない」と言われているので、
一体どうするのか・・・
すると、プロ野球チームの監督みたいに、
ブロックサインを出すんです。
子どもはパッと関知します。
口でだめとは言っていないし、手を出しているわけでもない。
でも表情や首を振ってみるなど、
ビデオにはバッチリと映っておりましたが(笑)

子どもはそのサインを実に上手くキャッチします。
日本の子どもたちは、
表情を読み取る能力、感じ取る能力が抜群だと思いました。
そんなこともあって課題を解決するまでの時間は、
ギュッと凝縮されます。
せいぜい10分、15分と、
大人が一人でやったくらいの短さで終わるんです。

遠くを見る子猫

アメリカの子どもが1時間はかかる課題を、
日本の子どもは15分で終わらせる。
この違いはおもしろいなと思い、
ますます私の興味を惹きました。
(続きます)



トップ
トップ